人生も後半戦! これから先も楽しもう!

人生も後半戦になったら、これまでの生き方に後悔することもあります。しかし、後悔しても仕方ない。この先楽しく生きるためにいろんなことに挑戦

晴れ渡った冬空のような青い目

赤い髭をたくわえ、晴れ渡った冬空のような青い目をしていた。

じっとりと粘っこい視線。

彼のがっしりした樹木のような姿。日に灼けた肌、帽子のつばの血走った目。じっとりと粘っこい視線。

中山七里さんの能面検事に出てきた名言

予算と人員の不足も、資料室の手狭さも関係ない。捜査資料紛失の一番の原因は関係者が内側を見ていたせいだ。上司と部下、足りない予算と使い勝手の悪い施設、そして起こした不祥事に対する責任転嫁。どれもが内側を向き、犯罪被害者を見ようとしていない。

能面検事 中山七里 おすすめ小説

おすすめ度 3.8 大阪地検検察事務官の採用試験に合格した惣領美晴(そうりょうみはる)は不破俊太郎(ふわしゅんたろう)一級検事の補佐官として働くことになる。 不破は頭は切れるが感情を出すことなく何をするにも顔色一つ変えない。口調は平坦で感情の起伏を…

月光のスティグマ 中山七里 おすすめ小説

月光のスティグマ(新潮文庫) 作者:中山七里 新潮社 Amazon おすすめ度 3.3 主人公の神川淳平と幼なじみ双子の美人姉妹八重樫麻衣と八重樫優衣。三人が小学一年生で幼い恋心を描いた話からスタートする。 三人が中学生になり幼かった恋が、異性を意識しはじ…

夜空には、涙のような星つぶがどこまでも広がっていた。

幸を胸いっぱいに抱いたまま、明青の目の前の夜空には、涙のような星つぶがどこまでも広がっていた。 原田マハさんのカフーを待ちわびてより

潤んだ大きな目、すっと通った鼻と、ふっくらとした唇

真ん中で分けたまっすぐな黒髪に縁取られて、小さな顔は白い花のようだった。その花がほころんで、笑っている。潤んだ大きな目、すっと通った鼻と、ふっくらとした唇。やや浮き出た頬は、うっすらと紅をさして明るんでいる。 原田マハさんのカフーを待ちわび…

太った三日月

太った三日月が、夜空に明々と浮かんでいる。 原田マハさんのカフーを待ちわびてより

カフーを待ちわびて 原田マハ おすすめ小説

カフーを待ちわびて (宝島社文庫) 作者:原田 マハ 宝島社 Amazon おすすめ度3.8 美しい見知らぬ女性が結婚してほしいと、主人公の友寄明青の家に現れ、泊まり込む。男からすればなんとも羨ましい話、一体この先どうなるのか、女性の正体は何者なのかと思いな…

口の端で笑った

元は大声で笑う。三島も口の端で笑った。 柚月裕子さんの暴虎の牙より

薄墨と橙を混ぜた色に染まっていた。

頭上を見やる。空が、薄墨と橙を混ぜた色に染まっていた。電柱の上を、黒い影絵のような鴉(からす)が飛んでいく。 柚月裕子さんの暴虎の牙より

暴虎の牙 柚月裕子 おすすめ小説

暴虎の牙 作者:柚月裕子 KADOKAWA Amazon おすすめ度 3.8 上・下ともに広島呉原でヤクザも恐れない愚連隊「呉寅会」を束ねる沖虎彦を中心にしたストーリー。 「孤狼の血」の大上刑事や日岡刑事はここでは脇役。 「上」は、沖虎彦VS大上刑事 「下」は、沖虎彦…

ルーズベルト・ゲーム 池井戸潤 おすすめ小説

ルーズヴェルト・ゲーム (講談社文庫) 作者:池井戸潤 講談社 Amazon おすすめ度 4.0 野球で一番おもしろいスコアは8対7。 フランクリン・ルーズベルト大統領がそう言ったといわれるもので、ルーズベルト・ゲームと呼ばれる。 トーナメントの一回戦でライバ…

鯨の腹のようなでっぷりとした黒い雲が

多摩川の上空を、鯨の腹のようなでっぷりとした黒い雲が覆っていた。 池井戸潤さんのルーズベルト・ゲームより

錐(きり)のような視線を

坂東はすぐに返事せず、錐(きり)のような視線を社長室の壁に突き刺した。 池井戸潤さんのルーズベルト・ゲームより

池井戸潤さんのルーズベルト・ゲームに出てくる名言

ルーズヴェルト・ゲーム (講談社文庫) 作者:池井戸潤 講談社 Amazon 縮小均衡に明日はない。 それは笹井の哲学だ。赤字の分だけコストを削減すれば黒字になるという考えはまやかしである。 今回の件、ミツワの坂東社長の提案は、誠実さを欠いています。本心…

空洞のように中味のない返事に、将来への不安が滲んでいる

「……そやな」 やがてぽつりと、井坂はつぶやいた。 空洞のように中味のない返事に、将来への不安が滲んでいる。 池井戸潤さんのルーズベルト・ゲームより

連続殺人鬼カエル男 中山七里 おすすめ小説

連続殺人鬼カエル男 (宝島社文庫) 作者:中山七里 宝島社 Amazon おすすめ度 3.4 カエル男というタイトルを見て、軽いノリのものかと思いきや、全然違いました。 殺害方法が猟奇すぎて、ストーリーがエグすぎて読んでて怖かったです。 エグいことの連続で、苦…

厚い灰色の雲が光線を遮っている

遥か上空には既に太陽がある筈だが厚い灰色の雲が光線を遮っている。雲は厚いだけでなく、随分と低い場所に垂れこめている。手を伸ばせば届きそうなくらいだ。 中山七里さんの連続殺人鬼カエル男より

墨が滲むように街が暗くなり、コンビニの白々とした明かりがそこだけぽっかりと浮かび上がる

一通り聞き込みが終わる頃には日はとっぷりと暮れ、厚いカーテンのような闇が駅前商店街の上を覆っていた。墨が滲むように街が暗くなり、コンビニの白々とした明かりがそこだけぽっかりと浮かび上がる。 中山七里さんの連続殺人鬼カエル男より

まるで黒々とした巨大な卒塔婆のように見える

一息吐いて見据えた先には次の区域、問題のマンション群が控えている。滝見町の端に位置する二十階建ての分譲マンションが六棟、その名をスカイステージ滝見。漸く白みがかった冬空の下に聳え立つマンション群は明かりの点いた窓もなく、まるで黒々とした巨…

いきなり尖った寒気が鼻を突いてきた

新聞販売店を出て原付をスタートさせると、いきなり尖った寒気が鼻を突いてきた。 中山七里さんの連続殺人鬼カエル男より

秋山善吉工務店 中山七里 おすすめ小説

秋山善吉工務店 (光文社文庫) 作者:中山 七里 光文社 Amazon おすすめ度 4.2 中山七里さんの作品の中でも一二を争うくらいおもしろかった。家族愛、人情味溢れるミステリー。 自宅が全焼し父親の秋山史親が焼死した。住む家と一家の主を失い残された母子三人…

中山七里さんの秋山善吉工務店に出てきた名言

あなたも僕を護ってくれようとしたんですか。 僕は十八歳になったんじゃない。 皆が十八歳にさせてくれたんだ。僕一人では、とてもこんな風に育たなかった。自分の失敗を直訴し、他人に打ち明ける勇気など持てなかっただろう。 「人間、弱くたって生きていく…

熱い塊が大粒になって床に落ちる。涙目の視界の中、コンクリートの上で飛沫の跡が広がっていくのが見えた

堪え切れず、とうとう太一は嗚咽を洩らし始めた。 目の前に立っていた善吉は不機嫌な顔のまま近くの作業台に腰を下ろし、じっと太一が泣くに任せていた。 熱い塊が大粒になって床に落ちる。涙目の視界の中、コンクリートの上で飛沫の跡が広がっていくのが見…

身がほろほろと砕けていくに従って肉汁を出し

口の中に放り込んで舌の上に載せる。 咀嚼して驚いた。 身がほろほろと砕けていくに従って肉汁を出し、それが甘い醤油と絡んで口中に広がる。サバの臭みがすっかり抜けているのは生姜が刻んであるせいだろうか。 素直に美味しい、と舌が喜んだ。 中山七里さ…

甘じょっぱい醤油の香りが鼻腔に流れ込む

今までムニエルとかソテーは食べたことがあるが、煮物は初めてだった。口元に近づけると、甘じょっぱい醤油の香りが鼻腔に流れ込む。 中山七里さんの秋山善吉工務店より

刈り上げた白髪に肉の削げた頬、そしてへの字に曲がった唇

「おう、景子さんか。よく来たな」 刈り上げた白髪に肉の削げた頬、そしてへの字に曲がった唇。よく来たなと言う割に顔は全く笑っていない。 中山七里さんの秋山善吉工務店より

クスノキの番人 東野圭吾 おすすめ小説

クスノキの番人 (実業之日本社文庫) 作者:東野 圭吾 実業之日本社 Amazon おすすめ度 3.8 ミステリーの要素とヒューマンの要素をもつ作品。最初はクスノキの謎が気になり、ドンドン読み進んでいきます。そして、後半はクスノキの力により救われる人、千舟の…

唇の片端を上げるような笑みを

壮貴は唇の片端を上げるような笑みを浮かべ、身体を小刻みに揺すった。 東野圭吾さんのクスノキの番人より