おすすめ度3.8
美しい見知らぬ女性が結婚してほしいと、主人公の友寄明青の家に現れ、泊まり込む。男からすればなんとも羨ましい話、一体この先どうなるのか、女性の正体は何者なのかと思いながら読みました。
友寄明青は黒いラブラドール犬のカフーと沖縄の離島・与那喜島で暮らしている。
ある日、明青の元に、幸という女性から一通の手紙が届く。
『絵馬を拝見しました。わたしをあなたのお嫁さんにしてくださいますか』
その手紙には、そう書いてあった。
その絵馬には心当たりはある。
明青は、四ヶ月前に与那喜島の人たちといっしょに北陸の孤島・遠久島を訪れた。その時に行った飛泡神社で明青は絵馬に願い事を書いた。
『嫁に来ないか。幸せにします
与那喜島 友寄明青』
その絵馬を見た幸という女性が明青に手紙を送ってきたのだ。これはイタズラか、冷やかしか、そう思いながらも明青は心の片隅で幸という女性が自分の前に現れるのではないかと淡い期待をする。
そして、本当に幸という女性が明青の前に現れた。
幸は潤んだ大きな目、すっと通った鼻、ふっくらとした唇をした美しすぎる女性だった。
それから明青はカフーと幸との生活がはじまる。
しかし、幸が何故、自分の前に現れたのか、若い女性が無防備に男の家に泊まり込んでいる。
幸の正体は? 幸の本当の目的は?