人生も後半戦! これから先も楽しもう!

人生も後半戦になったら、これまでの生き方に後悔することもあります。しかし、後悔しても仕方ない。この先楽しく生きるためにいろんなことに挑戦

小杉健治 おすすめ小説

定年後、第2の人生をより豊かにするために

人生を豊かにするために、読書をおすすめします。

若い頃に本を読まなかった人でも、歳を重ねてから読書を始めることは人生をより豊かにします。

人生を経験した分、若い頃とは違った感動があります。特に小杉健治さんの小説は人生経験を積んだ人の方が感動できるのでおすすめです。

小杉健治作品わたしのおすすめランキングです

小杉健治さんの小説にどっぷりはまっています。

父からの手紙

おすすめ度 4.3

この作品が小杉健治ファンになるきっかけでした。ミステリーな部分が解けていくのと家族愛、特に父親の子供を思う愛情に感動は間違いなし。

おすすめ度 4.0

この作品で小杉健治さんの裁判シーンが好きになりました。被告人弓丘奈緒子は、夫殺害の罪を認めているのに原島弁護士は無罪を主張する。原島弁護士の尋問シーンはのめり込んでしまいます。衝撃の結末にこれも感動です。

最期

おすすめ度 3.8

ホームレス岩田貞夫は荒川でホームレス仲間の男を撲殺したとして逮捕されたが、無罪を主張する。

鶴見弁護士が無罪を信じ裁判に臨む。鶴見弁護士の尋問シーンも原島弁護士とは違うタイプでよかったです。そして岩田の過去がわかっていき衝撃を受けます。

残り火

おすすめ度 3.8

連続通り魔殺人の容疑者として相浦純也が逮捕された。

立花孝久は年老いた母親が道で転んだ時、相浦純也に助けてもらっている。そんな男が殺人するわけがない冤罪だと水木弁護士に弁護を依頼する。

しかし、純也は何かを隠している。それが裁判で不利になる。水木弁護士は純也の隠していることを調べる。そして驚きの結末です。

疑惑 裁判員裁判

おすすめ度 3.8

被告人は保窪耕平52歳

保険金詐欺目的で妻を殺した容疑がかかっていた。

保窪は、前妻の死亡時にも保険金を受け取り、疑われた過去があった。

鶴見弁護士は裁判がすすむにつれ、保窪が何かを隠していると感じた。鶴見弁護士の尋問シーンはあいかわらずいいです。

裁判員になった鳴沢は保窪と目があった時の保窪の表情が気になった。

声なき叫び

おすすめ度 3.8

自転車で蛇行運転をしていた青年、高尾翔太が警察官に取り押さえられ、その後死亡した。

取り押さえる際に警察官が暴行を加えていたという複数の目撃証言があるにもかかわらず、警察は正当性を主張する。小杉健治さんらしい子供を持つ親の愛情を感じる作品です。正義感の強い人におすすめのです。

失踪

おすすめ度 3.5

鶴見弁護士の中学の恩師夏川陽一郎が姿を消した。夏川は教育熱心で生徒に慕われていた。鶴見も夏川を尊敬し慕っていた。

夏川は神戸から竹田城に向かったようだが忽然と姿を消した。

なぜ夏川は姿を消したのか、鶴見は調査をはじめた。

徐々に鶴見の知らない夏川の素顔が見えてくる。そして鶴見の知らない過去の夏川が見えてくる。

父からの手紙

おすすめ度 4.3

この作品が私を小杉健治のファンにしてくれました。

書き出しは、失踪した父親、阿久津伸吉の手紙から始まる。

手紙には娘麻美子への愛情と失踪した詫びが綴られている。

麻美子の元に父親が失踪してから毎年誕生日に手紙が届くいていた。

その麻美子が婚約したのだが、婚約者が死体で発見される。麻美子の結婚を反対していた弟が容疑者として逮捕される。

九年前、現役の刑事を殺害した圭二が出所してくる。圭二は殺害した時の記憶が無く、義姉の行方を探し真相を知ろうとする。

麻美子と圭二、まったく異なったストーリーが順番に出てきます。

読書力のない私は混乱しましたが、読み進むにつれて、二つの話がつながっていき、どんどんストーリーに入り込んでしまいました。

最後は感動の結末に涙腺の弱くなった私はポロリと涙してしまいました。

不況でお金が無く苦しくても子供には辛い思いをさせたくないと思う父親の愛情。子を思う父親の気持ちが、同じ世代として涙が出るほど伝わってきました。

最後は、阿久津伸吉が手紙を送り続けた本当の理由に感動します。

しかし、本当の愛はそうではなかったかもしれません。

親の愛を感じる素晴らしい作品です。

おすすめ度 4.0

夫の殺害を認めている被告人弓丘奈緒子。

しかし、被告人が認めているにも関わらず、原島弁護士だけが奈緒子の無罪を主張する。

原島弁護士は何故、無罪だと主張するのか?

裁判がすすむにつれて、その真実があきらかになる。

ストーリーのほとんどが裁判所のシーンです。

弁護士、検事、証人の尋問、証言が多かったですが、それだけで引き込まれる読みやすく引き込まれる内容です。

ストーリーは、この裁判を取材する記者の「私」の視点で進んでいきます。

そしてこの記者「私」にとって、この弓丘奈緒子の裁判は特別なものでした。

奈緒子と「私」は子供の頃、同じ町に住んでおり、奈緒子は「私」が子供の頃に憧れていた女性だったからである。

そして奈緒子には二人の弟がいて「私」は上の弟寛吉に命を助けてもらったことがあった。

傍聴席には下の弟晴彦の姿はあったが、寛吉の姿はなかった。裁判が始まる前に、晴彦から寛吉は亡くなったと知らされる。

「私」は学生の頃、セーラー服姿の奈緒子を見てときめいたことや、寛吉と遊んだ頃を思い出していた。

原島弁護士の尋問のシーンが良かった。

前半は、検察側の証人への反対尋問で、これまでの事をくつがえし、後半は証人尋問に入り真実へと近付けていく。

真実が見えてきた時の原島弁護士の迫力に、涙してしまいそうになりました。

最期

おすすめ度 3.8

ホームレス岩田貞夫は荒川でホームレス仲間の男を撲殺したとして逮捕されたが、無罪を主張する。

弁護にあたる鶴見京介弁護士は岩田の無実を信じ裁判に臨む。

この裁判の裁判員に選ばれた貝原茂樹は、被告人が四十五年前、四日市の公害訴訟で祖父らと戦ってくれた、当時のヒーロー船尾哲三という男に似ていることが気になっていた。

昭和四十二年、貝原が十歳の時に貝原の祖父たちが公害で苦しみながらも泣き寝入りするしかないと諦めていた時、船尾が現れ、死ぬまで病院の世話になり、病院の窓から亜硫酸ガスを含む煙がもくもくと出るのを眺め、他の人もやがて同じ病気で死んでいく。そんなことでいいのかと叫ぶように言い、いっしょに闘おうと祖父たちを叱咤し、そして、大会社を相手に祖父たちと裁判で闘い勝訴したのだ。

空気がきれいな今の四日市があるのは、船尾のおかげだと貝原は思っていた。

船尾が熱心に公害裁判で闘おうとした理由は、喘息で亡くした恋人の敵討ちの意味合いがあったと思われていた。

しかし、船尾は四日市公害裁判に勝訴したのに、祝勝会にも参加せず姿を消してしまったのだった。

なぜ、船尾が姿を消してしまったのか、色々な憶測が飛び交うが、ずっと謎だった。

そして今、被告人として目の前にいるホームレス岩田貞夫が船尾に似ているのだ。もしこの被告人岩田が船尾なら、この裁判は無実であってほしい、そして四日市に戻ってきてほしいと貝原は望んだ。

そのことを鶴見弁護士に伝えると、鶴見弁護士は、ホームレスとなった岩田貞夫の捨てた過去について調査を始めた。

そしてわかった真実は? 船尾は裁判で闘った理由は本当に恋人の敵討ちの為だったのか、裁判勝訴のあと、なぜ姿を消したのか? 全てがあきらかになり感動の結末です。

鶴見京介弁護士は、「疑惑 裁判員裁判」にも出てくるのだが、外見は頼りないが、頭が切れて、正義感のある弁護士です。尋問シーンでは、的を得て鋭く切り込み気持ちのいい尋問をするので、読んでいて引き込まれます。

この作品では裁判の尋問シーンは少ないですが、この謎を推理していく正義感の強い鶴見弁護士に感動します。

残り火

おすすめ度 3.8

連続通り魔殺人の容疑者として相浦純也が逮捕された。

立花孝久は年老いた母親が道で転んだ時、周りの誰もが助けてくれなかった時に相浦純也が母親を助けてくれ自宅まで連れてきてくれた。母親も純也に感謝していた。

そんな優しい純也が犯人のはずがない。立花は無罪を確信していた。

昔、立花の息子は痴漢容疑で逮捕され、裁判で無罪が立証されたものの、その後自殺を遂げていた。立花には息子と純也の姿がダブって見えたのだ。

立花は息子の弁護をしてくれた水木弁護士に純也の弁護をお願いにいく。しかし、水木弁護士は半年前奥さんを病で亡くしてから、弁護士活動をしていなかった。弁護の依頼に訪れた立花が見た水木は当時の姿ではなかった。奥さんを亡くしたショックから魂が抜けたようになっていた。

立花はショックだったが、この事件をきっかけに水木にも弁護士として復活してほしいと願う。数々の冤罪事件の弁護をした水木に弁護士の残り火があると信じた。

水木は立花の依頼を受け、だんだんと昔の元気を取り戻していった。

そして、最期は衝撃の結末です。

残り火 小杉健治
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疑惑 裁判員裁判

おすすめ度 3.8点

被告人は保窪耕平52歳

保険金詐欺目的で妻を殺した容疑がかかっていた。

保窪は、前妻の死亡時にも保険金を受け取り、疑われた過去があった。その時ワイドショーなどで大きく取り上げられていた。

弁護士の鶴見は、過去の事件の先入観を裁判員たちが持ってしまうことを恐れた。

裁判がすすむにつれ、鶴見は保窪が何かを隠していると感じた。

一方、裁判員になった鳴沢だが、

熊本に住む友人に会いに行き水前寺公園などを案内してもらった。その時幼少の頃に、ここ熊本に来た記憶がぼんやりとよみがえってきた。

鳴沢は、その時に父親が一緒だったかもしれない、それを調べようと思った。

母親は未婚で鳴沢を産んでいたので、鳴沢は父親を知らない。

母親も鳴沢が幼少のころに亡くなっていた。

祖父母も父親については口を閉ざした。

父親には別に妻子があり母親とは不倫関係だったのではないか、そんなふうにも疑った。

鳴沢は父親について調べはじめた時に保窪耕平の裁判の裁判員となったのだ。

鳴沢は裁判所で被告人の保窪と目を合わせた時、被告人の自分の顔を見て驚いた様子が気になった。

声なき叫び

おすすめ度 3.8

自転車で蛇行運転をしていた青年、高尾翔太が警察官に取り押さえられ、その後死亡した。

取り押さえる際に警察官が暴行を加えていたという複数の目撃証言があるにもかかわらず、警察は正当性を主張する。暴行は加えていない、翔太が暴れたので取り押さえただけだという。

翔太の父、宏は納得がいかない。翔太は障がい者で優しい性格なので暴れるような乱暴な性格でないという。

新聞記者の八田が宏に警察の嘘を暴こうと水木弁護士を紹介する。

水木弁護士は冤罪や警察、検察の隠蔽体質に立ち向かう素晴らしい弁護士だと八田はいう。

宏は八田と共に戦うことになるが、トラブルも続出。

隠蔽しようとする警察に立ち向かう水木弁護士たちの戦う姿勢に感動します。小杉健治さんらしい子供を持つ親の愛情を感じる作品です。正義感の強い人におすすめのです。

失踪

おすすめ度 3.5

鶴見弁護士の中学の恩師夏川陽一郎が札幌から上京し鶴見と久しぶりに会った。夏川は教育熱心で生徒に慕われていた。鶴見も夏川を尊敬し慕っていた。

夏川はこのあと神戸に行って旧友の吉森と会い、それから竹田城へ向かう予定だという。

数日後、夏川は神戸から竹田城に向かったようだが忽然と姿を消した。

なぜ夏川は姿を消したのか、事件、事故に巻き込まれたのか、それとも自分の意志で姿を消したのか、自分の意志で姿を消したのなら、理由は何か、鶴見は調査をはじめた。

徐々に鶴見の知らない夏川の素顔が見えてくる。そして鶴見の知らない過去の夏川が見えてくる。

私は小杉健治さんの裁判のシーンが好きです。鶴見弁護士は歳より若く見え、細くて頼りない印象なんですが裁判が始まると、イメージがガラッと変わり頼りになる弁護士になります。

しかし、この失踪には裁判のシーンがなかったので少し残念でした。しかし、鶴見弁護士が恩師夏川の失踪の謎を探るワクワクドキドキ感は小杉健治さんらしい作品でした。

他の小杉健治さんの作品に比べると少し盛り上がりに欠けたかなというのが感想です。

鶴見弁護士の裁判シーンなら最期(鶴見京介弁護士シリーズ)などおすすめです。