2020年9月に読んだ小説の中からおすすめ小説をランキング
おすすめ度 4.2
死刑について、贖罪についても考えさせられた。
中原道正と小夜子夫妻は一人娘を殺害した犯人に死刑判決を望んだが、死刑判決が出たあと、二人は離婚してしまった。お互いの顔を見ていると娘のことを思い出すのが辛いという理由からだった。
数年後、今度は小夜子が刺殺され、犯人の町村が出頭した。
中原は、町村の死刑を望む小夜子の両親の相談に乗った。
そして離婚してからの小夜子のことを知っていくうちに小夜子殺害の真相にたどりついてしまう。
一方、犯人町村の娘花恵の夫である仁科史也は、母親から離婚して町村たちと縁を切るように迫られていた。
しかし、史也は縁を切るつもりはなかった。史也には過去にある秘密があったのだ。それこそが町村の小夜子殺害の真相だった。
おすすめ度 3.6
十五年前、アルバイト先の客だった落合に誘われ、レストランバーの共同経営者となった向井は、信用できる落合と愛する妻と娘と穏やかな生活を過ごしていた。
だが、一通の手紙が、封印した過去の記憶を甦らせた。
「あの男たちは刑務所から出ています」手紙には、それだけが書かれていた。
向井には落合や妻と出会う前に、他人に言えないある過去があった。
送り主は坂本伸子となっているが、彼女はすでに亡くなっているはずだ。当時のことを知っている誰かが彼女に代わって向井を脅迫してきている。
一体、送り主は誰なのか、向井がそれを探っていくと意外な真実が見えてくる。
おすすめ度 3.6
主人公の河野さやかは、自宅マンションのポーチで男の人が倒れているのを発見した。
そして、そのままその男を部屋に泊めた。思わず拾ってしまった男はイケメンで名前はイツキと言う。
イツキは、家事万能のスーパー家政夫で、植物オタクだった。
イツキに連れられて、週末に近所に生える植物を採り、それをイツキが料理する。それがさやかは楽しかった。イツキへの気持ちが膨らんでいく。
イツキという名前しか知らされぬまま、同棲生活がはじまる。
お互い異性として意識し始めるが、男女の関係になることに、お互いがブレーキをかけていた。
おすすめ度 3.5
動物病院で働く仁科伯朗の元に、異父兄弟の弟明人が失踪したと、彼の妻と名乗る楓という女性が現れ教えてくれた。
楓は明るくしたたかで魅力的な女性だった。楓は夫の失踪の原因を探るため、資産家である弟の父親の親族に近づくという。伯朗は弟の父親の親族は苦手だったが、楓に頼まれ協力することにした。伯朗は楓と行動をともにするうちに弟の妻である彼女に惹かれていってしまう。
二人の母親の過去の不審な死もからみ、複雑な展開へとなっていくが、最後には、あっと驚く意外な結末が待っていた。
おすすめ度 3.5
香恵の部屋に前の住人が忘れていったノートがある。
そこに書かれた日記でしか知らない前の住人は、女性教師で真野伊吹という。
日記を読んでいくうちに、香恵は仕事や恋愛に頑張る伊吹に共感していく。
そして最後にそのノートが残された秘密を知ることになる。