2020年6月に読んだ小説の中からおすすめ小説をランキング
おすすめ度 4.0
二〇一一年三月十一日午後二時四十六分に宮城県沖で発生したマグニチュード9.0の大地震は、東北地方から関東地方にかけての太平洋側沿岸部に未曾有の被害を及ぼした。
その影響で教員数が減ったという地元教育委員会の声に応え、熱血漢の関西弁教師小野寺徹平は神戸市から遠間へ応援教師として派遣された。
震災後の子どもたちの抱えるそれぞれの苦しみや地元の人たちの苦難が各章でリアルに表現されていて、すべての章で、グッとこみあげてくるものがありました。
おすすめ度 4.0
恋人の富田誠がスマホを落としたために、稲田麻美のプライバシーが丸裸にされた。犯人は麻美のSNSやメールを監視し狡猾に麻美に近づいてくる。
そんななか、神奈川の山中から身元不明の若い女性の死体が次々と発見される。
麻美と犯人と警察は三つの視点から同時進行でストーリーが展開する。
後半はスリル満点、一気読み間違いなし。
おすすめ度 3.8
同棲していたインド人の恋人にすべてを持ち去られ、恋と同時にあまりに多くのものを失った衝撃から、倫子はさらに声も失う。
生活していくため、そりのあわなかった母親の住む山あいのふるさとに戻る。倫子はそこで一日一組のお客様だけをもてなす食堂をはじめる。
母親との因縁、食堂に来るお客さん、村の人々たちとの関係を料理を通して伝えていく。
おすすめ度 3.8
高瀬光治と美津子夫婦の一人息子の卓が飲酒運転で信号無視のトラックにはねられ死亡した。しかし、犯人の島津邦明は警察の隠蔽により不起訴になった。
納得いかない高瀬夫妻は自分たちで卓の復讐を計画する。
高瀬夫妻の計画と事件の裁判シーンが交互に進み、クライマックスに近づくにつれ緊迫しハラハラします。
最後に佐方弁護士によって事件の真相が明らかになる。
おすすめ度 3.5
短編五篇で文章も読みやすくあっという間に読んでしまいました。世にも奇妙なと言われるとどうしても先が気になります。
正直、面白いものもありましたが、首をひねるものもありました。
おすすめ度 3.5
バブル崩壊前に団地を購入した織部家。都心から一時間、広大な敷地に自然があふれ、持て囃されたニュータウンは築三十年がたち、高齢化がすすんでいた。理事会では立て替え問題で住民の意見は分かれ場は荒れる。娘の琴里は資産家の息子との結婚話が出る。もし琴里が結婚すれば、このローン地獄からおさらばできるのか。
前半は少しネガティブでしたが、後半は読み進みました。少し重さと怖さが残ってしまいました。
おすすめ度 3.3
五人の女性と同時に付き合っていた星野一彦はプレイボーイというのではなく、お人好しで飄々とした天然な男。繭子という巨大な怪物のような女が現れ星野をバスに乗せ恐ろしいところに連れていくという。星野は最後に五人の女性に繭子といっしょに別れを告げに行く。
個性的な星野と繭子に加え五人の女性たちも個性的。