2020年11月に読んだおすすめ小説ランキング
おすすめ度 4.0
おすすめ度 3.8
おすすめ度 3.8
おすすめ度 3.8
おすすめ度 3.5
おすすめ度 3.5
あらすじ
花好きの秋山周治が殺害された。第一発見者は孫娘秋山梨乃だ。梨乃は周治が庭で育てる花をブログで紹介するために、周治宅へ訪れるようになっていた。
梨乃は周治が殺害される前に、名前の知らない黄色い花が咲いていたことを思い出した。周治はその花が咲いたことをすごく喜んでいたのだが、花の名前は教えてくれなかった。そして、この花だけは絶対にブログに載せないようにしてくれと頼まれていた。
事件後、その黄色い花が無くなっていた。梨乃が黄色い花について調べるために以前とった写真をブログにアップした。するとすぐに知らない人物から連絡があり、すぐにブログを削除した方がよいと言われた。
その後、その花が縁で知り合った蒲生蒼太と真相解明に乗り出す。
一方、所轄の刑事の早瀬亮介は、事件の前から被害者の秋山周治のことを知っていた。息子の裕太が秋山に助けられたことがあった。秋山への恩返し、裕太のためにも秋山殺しの犯人は絶対に自分があげると捜査した。
おすすめポイント
東野圭吾さんの作品らしく、次から次へといろいろな謎がそこら中に散りばめられていて、ついつい読み進んでしまいます。そして、少しずつ謎が解けて、最後に犯人と動機がわかった時、そういうことかと、すべてが繋がる。
すべてがわかってから、もう一度はじめから読み返したくなる一冊です。
夫との関係が冷めてしまってバツイチ寸前の高橋泉は、電車に飛び込んで自殺しようとしている女子高生を見つけ、思い止まらせようと声をかける。そしてこれから一緒に食事でもしようと誘った。
女子高生の名前は千代子といった。
そこから泉と千代子はお互いひかれあうようになり、お互いかけがえのない存在になり、家族として共に歩む決心をする。
泉の息子の草介と三人で新しい暮らしを始める。
山里にあるボロボロの古民家を購入し、自力でリフォームしてそこで暮らしはじめる。
そして古民家を利用して、千代子の夢だったゲストハウス虹をオープンさせる。
レズビアンと差別されることもあり、それを隠して生活する千代子はもっと堂々と生きたいと。それを支える泉と幼い草介。
家族とは、をテーマに愛を描く感動小説です。
薬丸岳さんの闇の底
あらすじ
長瀬一樹は、イタズラ目的で誘拐され殺害された牧本加奈ちゃんの事件の捜査にあたっていた。
長瀬は小学生の時に妹の絵美を加奈ちゃんと同じように殺害されていたので加奈ちゃんを殺害した犯人に対する憎しみは捜査員の誰よりも強かった。
そんな時に公園のゴミ箱に生首が捨てられていた。被害者は木村正次という男で、木村は過去に町田律子ちゃんという九歳の少女をイタズラ目的で誘拐し殺害していた。
サンソンと名乗る男から木村正次殺害の犯行声明が送られてきた。そこには少女を犠牲者とした痛ましい性犯罪事件が起きるたびに、かつて同様の罪を犯した前歴者を処刑するという内容だった。サンソンは今後少女が被害にあう事件が起こる度に殺害を続けるという。
警察が加奈ちゃん事件の犯人を逮捕出来ない中、世間ではサンソンが正義のように取り上げられる。
警察はサンソン逮捕に向けて躍起になるが、サムソンは現場に証拠らしきものを残していない。
一体サンソンは誰なのか?
おすすめポイント
少女をイタズラ目的に誘拐し殺害するという事件と過去にそうした犯罪をし刑期を終えた人間を殺害するサムソン事件の二つの事件が平行して進んでいきます。警察視点のストーリーとサムソン視点のストーリーが交互に展開しこの先どうなるのかとワクワクします。
サムソンが殺害するシーンはエグいですが、それだけリアルということです。
サンソンは殺人を犯しているのですが、無防備な少女をイタズラ目的で殺害した犯人たちを殺害するので正義の人間のような感覚になるのは確かです。
そしてサンソンの正体は最後の最後までわかりませんので、サンソンが何者だろうかと読み進んでしまいます。
おすすめ度 3.8
練馬区で若い一人暮らしの女性が殺害された事件に新田たちの班が応援として呼ばれた。
呼ばれたの理由は、警察に密告状が届き、そこには12月31日、午後11時に犯人がホテル・コルテシア東京のパーティー会場に現れるという内容だったからだ。
前回のマスカレード・ホテルの時同様、新田はホテルマンに扮し潜入捜査することになる。
ホテル側の従業員のなかには、警察の潜入捜査がお客様に迷惑になっていると苦言を言う者もいる。
そんな歓迎されない中で新田はホテルマンとして捜査を始めるが、変わったお客様がたくさん現れ、全員が怪しく見えてくる。
お客様へのおもてなしのために働くホテルの従業員と嘘を見抜くために働く刑事とは、やはり意見がぶつかり険悪なムードにもなる。
ホテルに来るお客様の中には仮面を被っている人も少なくない。その仮面を尊重するのがホテルマンの務めであり仮面を剥がすのが刑事の仕事。その葛藤のなかで怪しいお客様をマークする。
そして犯人は誰なのか。最後までわからないストーリーに一気に読み進むこと間違いなし。
おすすめ度 3.5
よるになるとばけものに変身してしまう主人公のあっちーこと安達は、忘れ物をしたためにばけものの姿のまま夜の学校に行った。
教室には誰もいないと思っていたのだが同級生の矢野がいた。矢野はクラスでいじめられている女子生徒だ。矢野は昼の学校でいじめられているからか、夜一人で学校にきて休むことを日課としていた。
お互いにこの夜のことは秘密にしておく約束をした。
昼間の学校でのあっちーは矢野がいじめられていることを見て見ぬフリをした。夜のばけものの時と同じように矢野と会話でもしたら自分までクラスメイトからいじめられてしまう。
昼の学校では矢野をいじめない者はクラスメイトからはじかれる。
積極的ではないが昼の学校で、矢野をいじめる自分、夜の学校で、ばけものの姿をして矢野と会話する自分、どっちが本当の自分なのか。
おすすめ度 3.5
江戸川の河川敷で駐車中の車の中で人が死んでいるのが発見された。亡くなっていたのは柳田祐司。
足元に七輪に入った練炭があったことから自殺と思われたが、いくつか不審な点がある。
曽根元春警部補は他殺の線も視野に入れて調べていくと、柳田がストーカーしていた小堀美奈子という女性が柳田が亡くなる直前に会っていた可能性が出てきた。
美奈子はある男性と会っていたとアリバイを主張するが、その男性の名前は迷惑がかかるからと言おうとしない。曽根は会っていた男性が殺された柳田ではなかったかと疑う。現に柳田の胃から出てきた食材は美奈子の行っていたレストランのコース料理と一致していた。
美奈子の周りでは、過去にも二人の男性が練炭自殺をしていた。
そして、曽根は状況証拠だけで美奈子を逮捕に踏み切った。
美奈子の弁護は鶴見弁護士が担当になった。
鶴見弁護士は美奈子が事件当時に誰と会っていたのか、なぜ殺人の罪をかぶってまで、会っていた人物の名を隠すのかを調べていった。調べるうちに美奈子の秘密が明らかになっていく。