2020年10月に読んだおすすめ小説ランキング
2020年10月に読んだ小説の中からおすすめ小説をランキング
おすすめ度 4.2
百貨店で忙しく働く椿山和昭は、取引先との食事中に突然過労で倒れて、そのまま亡くなってしまった。
椿山は現世と来世の中間にある中陰の世界で目が覚めた。そこで、やり残した仕事、愛する家族を思うと、このまま極楽浄土するわけにいかないと、現世に戻ることを願い出る。
そして、現世に逆送の許可がでる。椿山の他に、人違いで銃で撃たれた元ヤクザと交通事故で亡くなった小学生の男の子も現世に逆送してもらった。
三人の現世で過ごせる時間は初七日までの三日間。その間に三人がそれぞれ現世の時とは似ても似つかぬ別人になり、やり残したことをやる遂げるために行動する。禁止事項は、制限時間の厳守。復讐の禁止。正体の秘匿。の三つだ。もし破ると恐ろしいことになる。
椿山は生前とは似ても似つかぬ美しい女性になって家族や知人に会いに行く。そこで生前知らなかった真実を聞かされることになる。笑いあり、感動ありのストーリーです。
おすすめ度 4.2
神奈川県警の巻島史彦は、六年前に幼児誘拐事件で犯人の(ワシ)を取り逃した上、幼児を殺害されてしまうという捜査ミスをしてしまった。
記者会見で、捜査ミスを認めない巻島に記者たちは集中攻撃を浴びせた。それにプッツンと切れてしまったことで、巻島は、その後左遷させられてしまう。
六年後、男児を対象にした連続誘拐殺人事件が発生していた。しかし、捜査は難航する。
そこで、左遷先で検挙率を上げていた巻島が、捜査責任者に抜擢された。
巻島は、テレビのニュース番組を通じて目撃情報を求めると共に、犯人の(バッドマン)に呼びかける「劇場型捜査」とも言うべき起死回生の策を取る。テレビ局のニュース番組同士によるスクープ合戦が始まり、情報漏洩や捏造疑惑と慌ただしい展開になる。
おすすめ度 3.2
痴漢の疑いで逮捕されたエリート医師の須賀邦治は嫌疑不十分で釈放された。その後の須賀が遺体で発見され、自殺で処理された。検事の志藤は現場の部屋が鏡に囲まれている見て、ここで自殺することは考えにくいと他殺を疑い菊池たちに再捜査を依頼する。
同じ頃、東池袋署の刑事・夏目信人は同じ日に現場近くで起こった不可解な集団暴行事件を調べていた。
二つの事件が捜査が進むにつれて繋がっていく。最初の須賀の痴漢も実は関連していた。
夏目ははじめからこれらの事件が全て関連していると気づいていたかのように捜査していく。
鍵を握るのは予備校の女性講師とその教え子たち。
おすすめ度 3.0
嫉妬から男女二人を殺したとして逮捕された川原光輝は犯行を否認していたが、死刑判決が出てしまった。
弁護した鶴見弁護士は、川原の無実を信じていたので、控訴するつもりだったが、川原は、これも天命だと、控訴しないと言う。
冤罪とわかっていて死刑にするわけにいかない。鶴見は、なぜ控訴しないのかを調べるために川原の過去について調べた。
川原は五年前に九州の小倉で窃盗で逮捕されていたのだが、同じ日に東京で殺人事件が起こっていた。
五年前の窃盗と殺人事件が川原が控訴しない理由ではないか、そう考えた鶴見は徹底的に調査をする。
おすすめ度 3.0
大手石油会社を定年退職した庄司常雄は、定年後は妻の十志子と旅行に行ったりして、幸せな定年生活になると思っていた。
しかし、定年してから十志子は常雄を避けるようになっていた。
常雄が十志子から避けられるのは、どうやら常雄が家事などは女の仕事と決めつけて、自分は全くやろうとしない、女を軽視した考え方に我慢できなくなったからだった。
娘の百合絵からは、考えが古いというより、間違っているとバカにされる。
そんなある日、息子夫婦から孫二人の保育園のお迎えを頼まれた。はじめのうちは、子供の世話は息子の嫁がやるべきことだ、女の仕事だと腹を立てるのだが、孫の世話をしているうちに、常雄の考えが少しずつ変わっていく。