おすすめ度 3.8
会社社長が毒殺された。毒を仕込んだトリックが凄くてさすがの湯川も苦戦。切ない作品です。
おすすめ度 3.8
離ればなれで暮らしていたヤンキーあがりの父親大和と大人びた子供進の夏休みだけの同居生活。二人の感情が微妙に変化していく。ほほえましく感動の物語。
おすすめ度 3.6
ひきこもりだった麻生人生は母親からも見捨てられる。一人ぼっちになった人生は、今年届いた大好きだった祖母の年賀状を見て、祖母のいる蓼科に行く決心をする。そこで人生は人の優しさに触れ変わっていく。
おすすめ度 3.4
出産をひかえ京都で過ごすことになった美術館の副館長の菜穂は、京都で見つけた一枚の絵画に魅せられる。そこから菜穂の人生は大きく変化していく。
おすすめ度 3.4
身のまわりに起きるちょっとしたミステリーを僕と先生二人で解決していく。
東野圭吾さんの聖女の救済
あらすじ
IT関連会社の社長、真柴義孝が自宅で毒殺された。妻の綾音が怪しいのだが完全なアリバイがある。
捜査に行き詰まった内海薫は湯川学にアドバイスを求めに行った。
毒はいつどのように混入されたのか、それがわかればアリバイは崩せる。
捜査を進めるうちに被害者の真柴義孝の前の恋人が同じ毒物で自殺していた。
ガリレオ、湯川学が少しずつ真相に近づいていく。
おすすめポイント
東野圭吾作品は安定感抜群。
さすがの湯川学もトリックを見破るのに苦労しますが、見事にトリックを暴きます。それがあまりにも凄いのでビックリです。
殺害された男が酷い男だったので、犯人に同情するところもあり切ない作品でした。
坂木司さんのワーキング・ホリデー
あらすじ
元ヤンでホストの沖田大和のもとに、「はじめまして、お父さん」と言って現れたのは、しっかり者の小学生の進。母親は別れてしまった神保由希子だった。大和の知らない間に由希子は自分の子供を産んでいた。
突然現れた息子と夏休みの間だけ一緒に暮らすことになった大和はホストを辞めて、宅配便のドライバーとして働くことになるが、慣れない仕事に戸惑い、急に現れた我が子に戸惑いながら毎日を過ごす。
最初はぎこちなかった父と子の関係が少しずつ変化する。父としての自覚が出てきた大和。息子の進を愛していると気づいた頃に夏は終わろうとしていた。
おすすめポイント
やんちゃな大和としっかり者の進、大人と子供が反対のような二人のかけあいは微笑ましくて笑えます。そして胸が熱くなります。
最初は進のことを生意気なガキだと思っていた大和だが、一緒に暮らしているうちに我が子への愛情がめばえてくるのが感じられ親子の愛情に胸が熱くなります。夏休みが終わりに近づき、二人が離ればなれになる日が近づくとせつなくなります。
読了後は我が子を抱きしめたくなりました。
原田マハさんの生きるぼくら
あらすじ
いじめにあい、ひきこもりとなった麻生人生。母子家庭の人生にとって頼りだったのは母親だけだったが、その母親が疲れた、と手紙を残し姿を消した。
母親の手紙には、今年届いた十枚の年賀状の送り主の誰かに助けてもらってくれと書いてあった。
そのなかの送り主で知っている名前を一人見つけた。父方の祖母のマーサばあちゃんだ。
マーサばあちゃんの年賀状には、
『もう一度会えますように。私の命のあるうちに』
と書いてあった。
人生は四年ぶりに外に出て、子供の頃、大好きだったマーサばあちゃんのいる蓼科へと向かう。そして、そこで人生の新しい生活が始まる。
おすすめポイント
原田マハさんの丁寧な描写のおかげで食べ物は美味しそうに感じるし、蓼科の景色は目の前に広がっているかように感じます。
ひきこもりだった麻生人生が、蓼科で人の温かさや豊かな自然に触れ、成長していく姿に感動します。
原田マハさんの異邦人
あらすじ
たかむら画廊の青年専務の篁(たかむら)一輝と結婚した有吉美術館の副館長の菜穂は出産を控えて東京を離れ、しばらく京都で暮らすことになった。出産を控えた菜穂は老舗画廊で見つけた一枚の絵に心を奪われる。その絵の作者は白根樹という無名の女性画家だった。
白根樹の作品と出会った菜穂は、その作品を世に広めたいと思う。そして、菜穂にとって白根樹との出会いは運命的なものだった。
おすすめポイント
前半の話の展開はゆっくりですが、京都の春から夏、秋へと移りゆく情景を思い浮かべながら読めました。
白根樹という神秘的な画家、京都という地、どちらも謎めいていて、だんだんとストーリーに引き込まれていきます。
前半のゆっくりした流れから結末の見当がつきませんでしたが、後半は一気に展開が進み、結末に驚かされてしまいました。
坂木司さんの僕と先生
あらすじ
こわがりなのに、大学の推理小説研究会に入ってしまった「僕」こと、伊藤二葉、十八歳とミステリーが大好きな中学一年生の「先生」瀬川隼人の二人の身のまわりで起きるちょっとしたミステリーを二人で解決していく。
おすすめポイント
軽めのミステリーを推理しながら、すいすいと読みすすめます。