人生も後半戦! これから先も楽しもう!

人生も後半戦になったら、これまでの生き方に後悔することもあります。しかし、後悔しても仕方ない。この先楽しく生きるためにいろんなことに挑戦

刈り上げた白髪に肉の削げた頬、そしてへの字に曲がった唇

「おう、景子さんか。よく来たな」 刈り上げた白髪に肉の削げた頬、そしてへの字に曲がった唇。よく来たなと言う割に顔は全く笑っていない。 中山七里さんの秋山善吉工務店より

クスノキの番人 東野圭吾 おすすめ小説

クスノキの番人 (実業之日本社文庫) 作者:東野 圭吾 実業之日本社 Amazon おすすめ度 3.8 ミステリーの要素とヒューマンの要素をもつ作品。最初はクスノキの謎が気になり、ドンドン読み進んでいきます。そして、後半はクスノキの力により救われる人、千舟の…

唇の片端を上げるような笑みを

壮貴は唇の片端を上げるような笑みを浮かべ、身体を小刻みに揺すった。 東野圭吾さんのクスノキの番人より

眉根を寄せ 唇の両端を下げた

千舟はげんなりしたように眉根を寄せ 唇の両端を下げた。 東野圭吾さんのクスノキの番人より

この日の夜、祈念にやってきた津島秀次は、枯れ木のような痩せた老人だった。さほど背は低くないが、腰が少し曲がっているせいで小柄に見えた。 東野圭吾さんのクスノキの番人より

眉のような月

星は見えなかったが、代わりに眉のような月が浮かんでいた。新月は四日後だ。 東野圭吾さんのクスノキの番人より

がらんがらん、と古びた鈴にふさわしい濁った音が聞こえてきた

がらんがらん、と古びた鈴にふさわしい濁った音が聞こえてきた。 東野圭吾さんのクスノキの番人より

合理的にあり得ない 柚月裕子 おすすめ小説

おすすめ度 3.8 あるトラブルにより弁護士資格を剥奪された上水流涼子は、東大卒IQ140の貴山伸彦と上水流エージェンシーという探偵事務所を運営し、オモテには出せない相談事を解決する。 明晰な頭脳と美貌を武器に、あり得ないことを解決する痛快作品ばかり…

通った鼻梁と薄い唇は、見る者に怜悧な印象を与えるが

歩道に立ち遠くに視線を向けた目は、長いまつげに縁取られ、憂いを帯びているように見える。通った鼻梁と薄い唇は、見る者に怜悧な印象を与えるが、顔立ちからは隠しようのない気品が漂っている。 柚月裕子さんの合理的にあり得ないより

柚月裕子さんの合理的にあり得ないに出てきた名言

「あなたになかったものは、自信ではありません」 「自信では、ない」 本藤が顔をあげる。 涼子は本藤を、生徒に接する教師のような目で見据えた。 「あなたになかったものは、覚悟です」 本藤ははっとしたように目を見開いた。涼子が続ける。 「誰だって自…

小さな一重の目尻には、人懐っこい皺が刻まれていた。

淡い光沢の黄色いネクタイを締めている。おそらくどちらもシルクだろう。腹が出ており、整髪料で固めた髪に白いものが混じっている。 小さな一重の目尻には、人懐っこい皺が刻まれていた。 柚月裕子さんの合理的にあり得ないより

長いまつ毛が切れ長の目に陰を落とし、形のいい唇は微かに笑みを湛(たた)えている

ベージュのパンツスーツに身を包み、小ぶりのボストンバッグを手にしている。長いまつ毛が切れ長の目に陰を落とし、形のいい唇は微かに笑みを湛(たた)えている。日本人形のように整った顔立ちだった。腰まであるストレートの黒髪が、東洋的な神秘さを醸し出…

凶犬の眼 柚月裕子 おすすめ小説

凶犬の眼 「孤狼の血」シリーズ (角川文庫) 作者:柚月裕子 KADOKAWA Amazon おすすめ度 3.8 『孤狼の血』続編 前作の『孤狼の血』で警察に刃向かった日岡秀一は左遷され広島県奥の駐在所勤務の巡査になっていた。 日本最大の暴力団、神戸の明石組のトップが…

生臭い笑みが浮かんだ

日岡は上着の内ポケットから財布を出し、万札を一枚テーブルに置いた。 予想より多かったのだろう。金払いがいいと思ったらしく、千手の顔に生臭い笑みが浮かんだ。 柚月裕子さんの凶犬の眼より

流砂のような細かい滴が、空から絶え間なく落ちてくる

昼過ぎから降り出した雨は、夜になっても止む気配はなかった。流砂のような細かい滴が、空から絶え間なく落ちてくる。 柚月裕子さんの凶犬の眼より

視線が、錐(きり)のように尖った

中谷の視線が、錐(きり)のように尖った。唇を真一文字に結ばれている。 柚月裕子さんの凶犬の眼より

蛸の旨みが米に染み込んでいる

刺身に煮つけに天ぷら。どれから食べようかと迷ったが、とりあえず蛸飯の茶碗に手を伸ばす。掻き込むように口に運んだ。蛸の旨みが米に染み込んでいる。ひと口大に切った蛸がまた柔らかく、絶妙の歯応えで箸が進んだ。 柚月裕子さんの凶犬の眼より

脂っぽさは微塵もなく、肉の旨みがたちまち口腔に広がる

井戸が器を日岡に差し出す。なかに溶き卵が入っている。器のなかの霜降り肉は、まだ赤みがかかっていた。卵を絡めて口に入れる。途端、舌の上でほろりと溶けた。脂っぽさは微塵もなく、肉の旨みがたちまち口腔に広がる。 柚月裕子さんの凶犬の眼より

贅肉をため込んだ身体を、サイズの合わない事務服で包んでいる

もうひとつの席に女が座っていた。見たところ五十代半ばか。歳に似合わない真っ赤な口紅をつけ、贅肉をため込んだ身体を、サイズの合わない事務服で包んでいる。 柚月裕子さんの凶犬の眼より

穂先が剣のように尖った稲が、天に向かって真っすぐに伸びている。

穂先が剣のように尖った稲が、天に向かって真っすぐに伸びている。 青く晴れ渡った空からは、夏の強い日差しが降り注いでいた。 柚月裕子さんの凶犬の眼より

十字屋敷のピエロ 東野圭吾 おすすめ小説

おすすめ度 3.4 あらすじ 竹宮産業社長一家が暮らす十字屋敷で、次々に事件が起こる。 それらの事件を物言わないピエロ人形が目撃する。 まず、社長の竹宮頼子が屋敷の窓から飛び降り自殺をするところからはじまる。それをピエロ人形は見ていた。 頼子の姪の…

目に粘っこい光をたたえて

山岸は目に粘っこい光をたたえて片頬を歪めた。 東野圭吾さんの十字屋敷のピエロより

心のひだに織りこんでいくのだ

この家の過去は深く暗い悲しみに満たされている。そうした悲しみを、僕は音楽を聞くように汲みとり、心のひだに織りこんでいくのだ。 東野圭吾さんの十字屋敷のピエロより

ややつり上がり気味の目と、すっと通った鼻筋は、すましたネコを連想させた

宗彦たちのほかに、水穂の知らない女が一人いた。モノトーンのスーツを着た若い女だった。若いといっても、三十は過ぎているだろう。プロポーションを誇示するように、背筋を伸ばし胸をはっている。ややつり上がり気味の目と、すっと通った鼻筋は、すました…

横に広がった顔は脂ぎっており、精力が余っているという印象だった。

上背はあまりないが、昔柔道をしていたというだけあって、広い肩と厚い胸板を持っている。横に広がった顔は脂ぎっており、精力が余っているという印象だった。 東野圭吾さんの十字屋敷のピエロより

頬骨ははっていて、眼窩はくぼんでいる。

宗彦はかつて胃腸を悪くしたこともあり、痩せていて、顔色もあまりいい方とはいえなかった。頬骨ははっていて、眼窩はくぼんでいる。頼子が死んだことで彼が会社を継ぐことになったわけだが、大企業の社長というにはあまりにも神経質そうだ。本人もそれを気…

孤狼の血 柚月裕子 おすすめ小説

おすすめ度 4.2 あらすじ 昭和63年、広島。所轄署の捜査二課に配属された新人の日岡秀一は、ヤクザとの癒着を噂される刑事・大上のもとで、暴力団系列の金融会社社員が失踪した事件の捜査を担当することになった。 やがて、その失踪事件をきっかけに暴力団同…

垂れ目がちの目尻をさらに下げて、嫌な笑いを浮かべた

男はカウンターにいる大上を見つけると、垂れ目がちの目尻をさらに下げて、嫌な笑いを浮かべた。 柚月裕子さんの孤狼の血より

ハーフを思わせる彫りの深い顔立ちだ

なかにしまわれた暖簾をくぐり、にやけ顔の男が入ってきた。歳は三十後半か。ハーフを思わせる彫りの深い顔立ちだ。整髪料で固めた髪をオールバックにして、派手な開襟シャツの胸元には、金色のネックレスをぶら下げている。 柚月裕子さんの孤狼の血より

真っ直ぐに伸びた背筋と、風雪に耐えた古仏を思わせる風貌は

真っ直ぐに伸びた背筋と、風雪に耐えた古仏を思わせる風貌は、ただならぬ威厳を放っていた。 眉は太く、眼光が鋭い。深く刻まれた皺と真一文字に結ばれた唇は、強靭な意志を感じさせる。 柚月裕子さんの孤狼の血より