食の描写
刺身に煮つけに天ぷら。どれから食べようかと迷ったが、とりあえず蛸飯の茶碗に手を伸ばす。掻き込むように口に運んだ。蛸の旨みが米に染み込んでいる。ひと口大に切った蛸がまた柔らかく、絶妙の歯応えで箸が進んだ。 柚月裕子さんの凶犬の眼より
料理が運ばれてきた。コロッケは香ばしく、ビールが進んだ。海老フライ歯ごたえがあり、香りがいい。加賀お奨めのビーフシチューは、口の中で肉の塊が簡単に崩れた。 麒麟の翼 (講談社文庫) 作者:東野 圭吾 講談社 Amazon
いっちみち乃南アサ短編傑作選 (新潮文庫) 作者:乃南 アサ 新潮社 Amazon 味噌汁をひと口すすって、ほうっと息が出た。冷えていた胃袋がじん、と温まる。