「父からの手紙 小杉健治」の表現
書き出し
今年も誕生日に手紙が届いた。
二十四歳、おめでとう。美しい女性に成長した君が私にはとても眩しかった。もし何年か振りかで会ったとしたらとうていわからなかったと思う。
早いもので君と別れてから十年になる。よくぞ、このように立派に成長してくれたものだと父はあらゆるものに感謝したい気持ちでいっぱいだ。この十年、辛いことや寂しいこともたくさんあっただろうね。そんなときに父さんが傍にいて相談に乗ってやれず、ほんとうに申し訳なく思っている。でも、父さんはいつも君たちの幸福を祈っているのだ……。
二十四歳、おめでとう。美しい女性に成長した君が私にはとても眩しかった。もし何年か振りかで会ったとしたらとうていわからなかったと思う。
早いもので君と別れてから十年になる。よくぞ、このように立派に成長してくれたものだと父はあらゆるものに感謝したい気持ちでいっぱいだ。この十年、辛いことや寂しいこともたくさんあっただろうね。そんなときに父さんが傍にいて相談に乗ってやれず、ほんとうに申し訳なく思っている。でも、父さんはいつも君たちの幸福を祈っているのだ……。