人生も後半戦! これから先も楽しもう!

人生も後半戦になったら、これまでの生き方に後悔することもあります。しかし、後悔しても仕方ない。この先楽しく生きるためにいろんなことに挑戦

有川浩さんのシアター2!の表現、描写

 

 

 石丸に声をかけた千歳の視線が、そのままふと後ろへ滑った。

 

 

 大して起伏が豊かな体でもないくせに、堂々としているだけインストラクター風のコスプレがはまっている。

 

 

「……そうですか」

 ありがとうございます、といえばそれで一件落着だ。だが 腹の底で何か重たいものが寝返りを打つようにのたうった。

 

 

「じゃあ辞めたら」

 あっさり即答されてスズは言葉を失った。

「……そこ、ふつうもうちょっと悩み聞いたりとか……」

「お前、俺の基本前提を忘れてないか?」

 コーヒーをすすっていた司がカップの縁からちらりと目だけを上げる。

 

 

 はしゃぎながらケーキを半分食べたところで司が尋ねた。

「そんで、相談ってのはどの話? いろいろ揉めた話は聞いてるけど」

 いきなりケーキが砂を噛むようになった。

 

 

「ついてきたら全員絶交」

 氷点下の声音に巧が石丸同様、石化した。

 

 

 相手の顔を見るなり互いに視線が切り結んだ。 ー優依である。

 お互い腹に一物の顔だ。