人生も後半戦! これから先も楽しもう!

人生も後半戦になったら、これまでの生き方に後悔することもあります。しかし、後悔しても仕方ない。この先楽しく生きるためにいろんなことに挑戦

堂場瞬一さんのバビロンの秘文字

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堂場瞬一さんのバビロンの秘文字

おすすめ度 3.5

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楔形文字で書いてあるネンド板(タブレット)を保有するストックホルムのILL(国際言語研究所)が爆破された。

ILLはタブレットを渡すように、誰かから脅迫されていたようだ。

爆破後、松村里香がタブレットを持ち出し逃走し行方がわからない。

里香の恋人、鷹見正輝は里香をさがすためにマルメへと向かう。

一方バージニアでは古代美術の収集家が殺害された。彼は問題のタブレットの持ち主だった。

いずれの事件も古代アッシリアの人の末裔と称する、亡国の民ラガーン人の過激派の仕業だった。

里香はマルメでラガーン人過激派に見つかり逃走するが二台の車とヘリコプターに追われ、ヘリコプターが墜落しそれに巻き込まれ車ごと海に沈んだ。

正輝は里香が生きていると信じ、里香の行方を追い巻き込まれる。

ラガーン人にとってそのタブレットは建国のためにどうしても必要だった。

ラガーン人の穏健派と過激派、松村里香、正輝らはタブレットの行方を追い、そして問題は解読だった。

その解読に力を貸したのは日本人の天才女性だった。

スケールの大きなストーリーです。堂場瞬一さんらしいスリルがあります。

少し長いので、途中疲れてきます。パートⅠからでパートⅢまである。先が気になるので読み進めたくはなるが、やはり、長いゆっくり読もうと思う

堂場瞬一さんのラスト・コードを読んで続編のように紹介されてあったので読んでみましたが、なかなかラスト・コードとつながらなかった。激突篇でラスト・コードの美咲と筒井刑事が登場する。天才美咲がタブレットを解読する

Ⅰ 胎動篇あらすじ

ストックホルム

恋人の松村里香に会うためにストックホルムにきたカメラマンの鷹見正輝は、その日里香の家に泊めてもらった。

ILL(国際言語研究所)で働く里香は次の朝、正輝を家において仕事に出掛けた。正輝は、あとから里香の職場に向かった。

正輝がILLの近くまできた時、爆音と爆風が起こり、ILLの正面が爆発して吹っ飛んだ。

中にいる里香は大丈夫なのか、と心配したが、里香が自転車に乗って走り去る姿を見つけた。

「里香!」と叫んたが、そのままどこかへ行ってしまった。スマートフォンで里香の番号を呼び出すが返事はなかった。その時の里香は『逃走』しているように見えた。

警察からの情報では、ILLは保有する大昔の文書(楔形文字)の書かれたタブレット(粘土板)を渡すように何者かに脅迫されていたようだった。

そのタブレット楔形文字は里香の専門だった。里香はあの時、タブレットを盗られないためにそれを持って自転車で逃げたのではないだろうか。

バージニア

CIAのマイケル・ウォンが監視していたアレックス・アンゾフが殺害された。

アンゾフは古代美術の収集が趣味で、特に数千年前のオリエントの遺跡から発掘されたものを好んで収集した。それは楔形文字が書いてあるタブレット(粘土板)だ。

アブドゥ・アル・アズムという人物がアンゾフのタブレット(粘土板)の売買に関与していた。

そしてアズムは、一週間前にスウェーデンに飛んでいた。

そのスウェーデンで爆破事件が起こった。ILLが爆破されたという。

ウォンはアンゾフの監視が甘かったことを悔やみ、アズムに話を訊きに行く。

アズムはアンゾフから四千五百年前の粘土板に書かれた楔形文字の解読のため、ストックホルムのILLへ持っていくように依頼されただけで爆破とは無関係だと言った。

ストックホルム

正輝は里香の行方を捜そうとするが、知らない土地で行くべき場所が思い浮かばない。ただ街をさまよい続けた。

ILLの所長から電話があった。話は里香と仲がよかったアイラ・リンからの情報で、あのタブレットは、ラガーン人のものでバビロンから出土したものだということだった。

爆破はラガーン人の仕業なのか。しかし正輝の知るラガーン人はイラクのなかで知的で穏やかだった。

ストックホルム

ラガーン人エージェントのバリは、同じエージェントダガッドから情報を訊く。

リカ・マツムラというILLの研究員がタブレットを持ち出したという情報だ。

リカ・マツムラはILL爆破のあと逃走し行方はわからないが、リカの男マサキ・タカミがストックホルムに来ているから、男がリカの居場所を知っているかもしれない。

ダガッドは男を尋問してリカの行方を吐かせようというがバリは、男の監視だけでいいという。

一滴も血を流さないで、成功させる。それがラガーンの本来のやり方だ。ILLの爆破だけでもう十分だ。

ストックホルム

里香からメールが届いた。そこには市立図書館の正面入り口の真上、二階の棚を見て。私のことは捜さないで下さい。という内容だった。

図書館に行き棚を見るとタブレットが隠されていた。リカからの手紙があり、タブレットは大切なものなので他人の手に渡すわけにはいかない。あなたが持っていれば安全だと思うので隠しておいて下さいといった内容だった。それを持ち出して車で走り出すが、何者かに尾行されていた。

エリクソン刑事と会話中に連絡が入った。里香が飛行機でマルメに向かったようだ。

マルメ

正輝は里香がマルメに向かったという情報を信じてマルメに行くことにした。

ラーションに電話してマルメに来たことを告げると、ラーションは里香がILLが爆破される前にドイツ人学者に会うためマルメへの出張申請を出していたこと教えてくれた。

正輝はマルメでそのドイツ人学者ハンセンを捜すことにした。

ストックホルム

バリはアメリカでのアンゾフの一件でCIAやFBIが動き出しているので注意するようにダガッドへ告げるがあまりわかっていない。ダガッドはマサキを追ってマルメに来ていた。

マルメ

ハンセンの娘婿中川孝次の家まで行くが留守だった。近隣の聞き込みで、ハンセンの娘エラが入院していることがわかる。病院まで行くがエラの姿しかなかった。病人から話を訊くわけもいかず、あきらめる。

正輝が遂に里香を見つけるが里香は「あなたを巻き込みたくない」と言って車で逃走した。正輝は車で追いかけるが、そこにラガーン人の車が二台、それにヘリコプターまで登場した。

警察も追ってくるが、ヘリコプターが墜落し爆発した。里香の車は巻き込まれ車ごと海に沈んだ。

Ⅱ 追跡篇 あらすじ

鷹見正輝の目前で恋人の里香がスウェーデンデンマークを繋ぐ橋でヘリコプターの襲撃を受けタブレットといっしょに海に沈んだ。

爆風に巻き込まれた鷹見も負傷し病院に運ばれたが、怪我は大したことなかった。

里香は海に沈んで死んでしまったのか、悲しむ鷹見だが里香が生きている望みを持った。

正輝はデンマーク日本大使館の牧から城南大学の考古学者 竹入光俊ならラガーン人に詳しいかもしれないと教えてもらい、竹入に連絡してみた。

竹入はシュメルの研究の第一人者でシュメルの末裔と名乗っているラガーンについても知っているかもしれない。

CIAのエージェントマイケルウォンが正輝に接触してきた。ウォンは里香の職場の同僚のアイラ・リンが意識を戻したので、里香について話を聞いてみればどうかと提案してきた。

ウォンはラガーンにも二つの派があるという。そのなかの一派がこの騒ぎを起こしている。本当のラガーンは血を流さすようなやり方はしない。

ラガーンがバビロン再建のためにバビロン文書を里香から取り返そうとしたが、タブレットは海に沈んでしまった。

なぜタブレットがそこまで重要なのか、それを知っているのもアイラ・リンだと思われた。

正輝はアイラ・リンの弟ヴォリドゥのおかげでアイラ・リンを病院で待ち伏せすることが出来た。アイラ・リンを待っていると、ベンツに乗った男がアイラ・リンを襲ってきた。正輝はバイクでアイラ・リンと逃走する。しかし、捕まり、正輝は気を失いその間にアイラ・リンは拉致されてしまった。

ラガーン臨時政府首班バルレ・ナムがニューヨークでラガーン人を集めバビロンの建国を宣言した。

正輝は城南大学の竹入に会いに行き、正輝の写真に残されたタブレットに書いてある楔形文字の解読をお願いする。しかし、竹入でも解読が難しい。

バビロン文書は、楔形文字と組み合わせた暗号である可能性があり、壁は二重に高く張り巡らされている。ウォンはこれを解読するある人物が浮かんだ。日本人の未成年女性、中国絡みのトラブルに巻き込まれて、FBIの証人保護プログラムを受けている。

その女性と鷹見正輝を会わせることにした。

Ⅲ 激突篇 あらすじ

正輝はウォンの指示である女性に会うために東京からベルリンへと向かう。

羽田空港でこれから会う女性について、筒井という刑事から注意を受ける。彼女は十四歳の時、国際的なある事件に巻き込まれ、アメリカに渡り証人保護プログラムを受けて名前も変えている。これ以上危険な目に合わさないようにという。

それから彼女は頭が切れるが性格は悪いと教えられる。

ウォンと正輝はそれぞれベルリンに渡り、一柳美咲、今の名前は田野倉朱里に会う。

美咲は正輝には比較的友好的で協力的だった。タブレットの解読も集中してやってくれ、一日で家入教授と同じレベルまで解読してみせた。

やはり、彼女は天才だと正輝は舌を巻く。

しかし、わからない箇所はまだまだある。美咲は解読を進め、正輝は鍵を握るハンセンをさがすために聞き込みを行う。

危険な目に合いながらもハンセンと会い美咲と対面させる。

美咲とハンセンがタブレットと文字の解読に成功する。

正輝は里香を救い出すために、それを持ってレオとの交渉のためにバビロンへと乗りこむ。