私は定年後の趣味と実益にと、小説を書くことに挑戦しています。
しかし、出来上がった自分の小説を読み返してみると、自分の表現力や描写の稚拙さに情けなくなり挫折しそうになります。
小説家の方々の素晴らしい表現、描写をここに残して、身につけていこうと思っています。
私と同じように小説家の表現、描写に興味のある方はご覧下さい。
今回は薬丸岳さんの『ラストナイト』です。
菊地が頷くと、奈津子の眉間のしわがさらに増えた。
「お父さん、いいの?」奈津子が射すくめるような眼差しで見つめてくる。
捜しても無駄だと思うーー。
その言葉を飲み込んでいる間に、中村がメモ帳に何か書きつけている。