おすすめ度 3.8
2000年、大原美術館で美術監視員の早川織江のもとに、ニューヨーク近代美術館MoMA学芸部最高責任者であるティム・ブラウンから指名の依頼がくる。
それは早川織江が交渉の場に出てくれば、アンリ・ルソーの『夢』を貸し出すという内容だった。
織江とティムは17年前のスイス・チューリッヒで出会っていた。
1983年、ティム・ブラウンのもとに、スイスの伝説的コレクター・コンラートバイラ―から、ルソーの作品を調査してほしいという手紙が届く。
そこでティムのライバルとして出会ったのが早川織江だった。
バイラ―からティムと織江への依頼は、七章からなるルソーの物語を一日一章ずつ読んだうえで、ルソーの「夢をみた」という絵画の真贋を見極めるという内容だった。そして、二人のうちどちらか、優れた講評をした方にこの絵の取り扱い権利を与えるという
二人は、この絵に隠されたルソーの重大な秘密に迫っていく。
名取佐和子
おすすめ度 3.3
電車での忘れ物を保管する遺失物保管所、通称・なくしもの係。
そこにいるのは赤い髪の毛をした駅員の守保となぜかペンギン。
なくしものを取りに来た人たちは普段抱えていた問題や過去の気持ちと向き合う時間を、守保とぺんぎんといっしょに持つことができ、大事な気持ちを発見していく。
最後になぜ駅にペンギンがいるのかが、明らかになります。
森晶麿
おすすめ度 3.2
田舎町の香瀬町の美術館館長として東京からやってきた佐久間がさまざまな絵から謎を解いていくストーリー。
佐久間の娘のかえでの通う保育園で働いている宇野カホリの兄ヒカリは元画家で十八年前に亡くなっていた。
カホリの叔母にあたる保育園の園長のもとに一通の絵葉書が届いた。その消印は十八年前になっていた。十八年前に一人の郵便局員が行方不明になり、そしてヒカリが亡くなっている。
亡くなったヒカリが書いた絵葉書に込められた思い。絵画にまつわる小さな謎が解明し、最後に郵便局員の行方不明とヒカリの死の謎が解ける。