人生も後半戦! これから先も楽しもう!

人生も後半戦になったら、これまでの生き方に後悔することもあります。しかし、後悔しても仕方ない。この先楽しく生きるためにいろんなことに挑戦

2021-07-30から1日間の記事一覧

胸が甘い疼痛を覚えることを、ティムはとっくに自覚していた

織江の笑顔を見るたび、胸が甘い疼痛を覚えることを、ティムはとっくに自覚していた。けれど、それを恋だと認めたくなかった。認めてしまえば、負けなのだ。 原田マハさんの楽園のカンヴァスより

ふっとさびしそうな瞳をした

「そうですね、またいつでも来られる。でも、次に来たときには、きっと、いまの私ではなくなっているはずです」 そう応える、織江は、ふっとさびしそうな瞳をした。 原田マハさんの楽園のカンヴァスより

ライン川は滔々(とうとう)と豊かに流れ、夕日を弾いて呼吸するようにきらきらと輝いている

腰の高さに積み上げられた古い煉瓦の向こうには、なだらかな堤が広がり、可憐なカミツレの花が風に揺れている。ライン川は滔々(とうとう)と豊かに流れ、夕日を弾いて呼吸するようにきらきらと輝いている。 原田マハさんの楽園のカンヴァスより

傾きかけた太陽の光が、ふたりの影を白い小径の上に長く伸ばす

傾きかけた太陽の光が、ふたりの影を白い小径の上に長く伸ばす。 原田マハさんの楽園のカンヴァスより

コンコン、と几帳面なノックの音がした

コンコン、と几帳面なノックの音がした。ぎくりとして、ティムは顔を上げた。ドアに近づいて、のぞき窓にそっと目を当てる。廊下に立っていたのは、織江だった。 原田マハさんの楽園のカンヴァスより

2021年7月に読んだ小説の中からおすすめ小説をランキング

楽園のカンヴァス(新潮文庫) 作者:原田 マハ 新潮社 Amazon 楽園のカンヴァス 原田マハ おすすめ度 3.8 2000年、大原美術館で美術監視員の早川織江のもとに、ニューヨーク近代美術館MoMA学芸部最高責任者であるティム・ブラウンから指名の依頼がくる。 …