人間が社会生活を営む限り、常に自然は破棄され、生態系は壊されるのだ。地球上の自然のサイクルを維持するための最良の選択は、人間がこの星から消えることだろう、とも思う。
だが、そんなことは無理だ。ならば、せめてもう少しこの星の"居候"として行儀よくすべきなのだ。
「毎日大勢の子どもたちが死んでいく現実があるにかかわらず、私たちは生への感謝を忘れて、安全な生温い社会で思考停止している。それってダメだと思わない?」
「ハチは未来のために生きている」という菅原の言葉が、印象に残った。
「種を守り、種の未来のためにプログラムされた生き方を貫くんだ。その掟に対してけなげなほど忠実なハチを見ていると、人間ってなんて愚かな生き物なんだろうなあと反省する」