感動する ☆☆☆☆
笑える ☆☆
スリル
ほっこり ☆☆☆
ビックリ ☆☆
先が気になる ☆☆☆
ほのぼの ☆☆
ためになる ☆☆☆☆
心に残る ☆☆☆☆☆
切ない ☆☆☆☆☆
怖い
重い ☆☆☆
すいすい読める ☆☆☆☆
東日本大震災の被災地にある遠間第一小学校に応援教師として、神戸から小野寺徹平が赴任した。
熱血教師の小野寺は、子どもたちが我慢して生きていると感じた。子どもたちに我慢を強いることはよくないと、不平、不満など言いたいことを吐き出すために『わがんね新聞』をつくる。『わがんね新聞』の書き出しは小野寺の言葉ではじまる。
"遠間市立遠間第一小学校の諸君
町は全然復興しないし、家には帰れない。こんな生活はイヤだ。いや、おかしいぞ!
みんなもっと怒れ、泣け、そして大人たちに、しっかりせんかい! と言おう。
『わがんね新聞』は、この世の中と大人たちにダメだしする新聞です"
被災地の抱える問題、被災地の現状と混乱を小学校を舞台に浮き上がらせていく。そして未来へと向かっていく希望の連作短編集。
わがんね新聞
熱血教師の小野寺は、子どもたちが我慢して生きていると感じた。子どもたちに我慢を強いることはよくないと、不平、不満など言いたいことを吐き出すために『わがんね新聞』をつくる。
被災地の子供が心の奥に抱える苦しみと向かい合う。
“ゲンパツ”が来た!
福島原子力発電所に勤める父親を持つ転校生が"ゲンパツ"と呼ばれていた。小野寺はこれを許せないと解決しようとする。
さくら
学校から避難する最中に教え子を助けることができなかったことで苦しみ続ける三木まどか先生。その時の苦悩と語られなかった真実が明かされる。
小さな親切、大きな……
ボランティアと地元の人たちとの軋轢の話。
小野寺はボランティアに対して、言うべきことは言った方がいいと発言するが、地元の人たちは、せっかく助けてもらってるのにと遠慮する。
ある日、ボランティアが夜遅くに花火をして騒いでいた。小野寺はそれに抗議にいく。あとで学校へボランティアの責任者の女性がお詫びにきたが、彼女は阪神淡路大震災の時の教え子だった。
忘れないで
日が経つとともに、被災地以外の人は震災のことを忘れていく。
忘れないでという被災者に小野寺は違和感をおぼえた。
てんでんこ
遠間第一小学校の卒業制作のテーマは、津波てんでんこ。
津波てんでんことは、津波が来たら、誰かの様子を見に行ったり、忘れ物を取りに戻ったりしてはいけない。とにかく、各人が自分の命を自分で守る。