人生も後半戦! これから先も楽しもう!

人生も後半戦になったら、これまでの生き方に後悔することもあります。しかし、後悔しても仕方ない。この先楽しく生きるためにいろんなことに挑戦

記憶の扉はかたかたと振動している

 松倉重生。六十三歳。

 その名前が引っかかった。

 どこかで見憶えのある名前に違いない。

 何かの事件で関わった男だろうか。

 前科は記されていない。

 しかし、最上の中の記憶の扉はかたかたと振動している。そんな感覚がある。なかなかうまく開いてくれないが、その男が重要人物であることを訴えているように、錠をきしませている。

 やがて、考えているうちに、ふとその扉が開き……。

 最上は、その名前の収まるところを見つけた気がした。

雫井脩介さんの検察側の罪人より

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