「大袈裟なんだよ。お前さんは。新聞記者だって何だって付き合ってみないと、人間の幅が広がらないぜ」
「でも、真っ直ぐ過ぎるのは、あんたの長所でもあり、短所でもあるな。そろそろ、ポーカーフェイスも覚えた方がいいよ。それに、手を抜くこともな。いつでも全力投球じゃ、どんな剛速球だって、そのうち肩を壊しちまう」
「あのな、駄目な奴はどこまで行っても駄目なんだよ。今ワルの芽が出てれば、十年後には、そいつは大きな幹になる。悪いガキは、間違いなく悪い大人になるんだよ。矯正なんか、できないんだ。だから、俺たちが無駄な努力をする必要はないんだよ」