人生も後半戦! これから先も楽しもう!

人生も後半戦になったら、これまでの生き方に後悔することもあります。しかし、後悔しても仕方ない。この先楽しく生きるためにいろんなことに挑戦

2020-06-17から1日間の記事一覧

まるでそういう型にセメントを流し込んで作ったかのようなつるりとした無表情

クールな表情の描写 「次の方、どうぞ」 議長の声に、知子は我に返る。席に戻った議長の顔は、また、まるでそういう型にセメントを流し込んで作ったかのようなつるりとした無表情に戻っていた。 朝井リョウさんの世にも奇妙な君物語より

ひっくり返ったおもちゃ箱のようになっている頭の中

頭の中が混乱した時の表現 知子は、ひっくり返ったおもちゃ箱のようになっている頭の中を、何とか整理しようとする。 朝井リョウさんの世にも奇妙な君物語より

心臓が、人間に触れられたダンゴムシのようにくるんと縮こまる

緊張して萎縮する表現 もうほとんど真下を向いてしまいながら、知子は、この場にいる人たちの視線がすべて、自分のつむじのあたりに集まっているのを感じた。 「あの子、私、大学で同じクラスですけど、ほんっと友達なんてひとりもいない感じですもん」 心臓…

めがねの奥にある須永の一重瞼が、す、と鋭くなる

「須永先生まで気にしてくださっていたんですねえ、いやあ、なんか申し訳ないなあ」 「申し訳ないとかじゃなくて」 めがねの奥にある須永の一重瞼が、す、と鋭くなる。 朝井リョウさんの世にも奇妙な君物語より

筋肉がすっかり落ちてしまっており、何年も使い続けているクッションのように薄い

歩くたびに左右に揺れる須永の尻は、筋肉がすっかり落ちてしまっており、何年も使い続けているクッションのように薄い。 朝井リョウさんの世にも奇妙な君物語より

学人の目に、さっと、影のようなものが宿る

「なあ、学人」 「なあにい」学人が、パッと、顔を上げる。 「運動会で、たとえば応援団長とかさ、ちょっと目立つことしてみたいなー、とか、思わないか? ほら、いっつも学人はみんなの後ろのほうに隠れてるだろ?」 幸次郎を見上げる学人の目に、さっと、…

小さな背中の向こう側から、もっと小さな声が聞こえる

心の声の表現 「やだ」 学人は、すぐに、絵本のほうに視線を戻してしまった。 「目立つことなんてしたくない。ぼくがなにかすると、みんな、笑うから」 小さな背中の向こう側から、もっと小さな声が聞こえる。 「そんなの、先生も、知ってるでしょ」 子ども…