人生も後半戦! これから先も楽しもう!

人生も後半戦になったら、これまでの生き方に後悔することもあります。しかし、後悔しても仕方ない。この先楽しく生きるためにいろんなことに挑戦

緊張の表現、描写を小説から学ぶ

ハンカチを握りしめた右手だけは、終始震えたままだった

遺体の確認に現れた敏樹は、ひと目見て自分の息子だと断言した。多少息が乱れてはいたが、こういう事態に直面しているとは思えぬほど落ち着いた口調だった。ただハンカチを握りしめた右手だけは、終始震えたままだった。 東野圭吾さんのブルータスの心臓より

福永の怒号が体の芯を痺れさせている

運用の件は来栖には無関係だ。でも、結衣の唇は動かなかった。福永の怒号が体の芯を痺れさせている。来栖も顔が真っ青だった。何か言わなければと気だけが焦った。 朱野帰子さんのわたし定時で帰ります

背筋を伝って汗が流れ落ちる

背筋を伝って汗が流れ落ちる。日置は全身を壁にして三人の前に立ちはだかった。そして念じた。 帰ってくれ。頼む……! 原田マハさんの美しき愚かものたちのタブロー

雨宮はハンガーに吊るされたようにぴしりと直立している

田代は雨宮を紹介した。さっきまでのうたた寝はどこへやら、雨宮はハンガーに吊るされたようにぴしりと直立している。 原田マハさんの美しき愚かものたちのタブロー

腋の下からは嫌な汗が流れ出てきた

心臓が早鐘のように打ち始める。腋の下からは嫌な汗が流れ出てきた。 中山七里さんのヒポクラテスの憂鬱より

心音が自分の耳にまで届く

すると、忽(たちま)ち心臓が早鐘を打ち始めた。心音が自分の耳にまで届く。 中山七里さんのさよならドビュッシーより

胸が大きく上下し、喉が唾液を飲み込む動きをした

美菜子の胸が大きく上下し、喉が唾液を飲み込む動きをした。 東野圭吾さんのレイクサイドより

こめかみを汗が流れた

「いや、先程もいいましたように、医療ミスではありません。そのように誤解される可能性があるということで、その六つをあげているだけです。ですから、まだこれから先、いくつか出てくることも考えられます」説明する笠木のこめかみを汗が流れた。 東野圭吾…

穣治も腋(わき)に汗が流れるのを覚えた

「すみません」 穣治には望の頭を下げている姿が目に浮かぶようだった。相手は先輩看護師らしい。望にしてみれば、何としてでも先輩がこのドアを開けることだけは防がねばと思っていることだろう。穣治も腋(わき)に汗が流れるのを覚えた。 東野圭吾さんの使…

自分の心音がうるさく聞こえた

通話を終えると、自分の心音がうるさく聞こえた。期待によるものなのか、それとも怯えによるものなのか。どちらにしても情けないことに変わりはない。 中山七里さんの死にゆく者の祈りより

厭な汗がじんわりと滲み出るのを背中に感じる

エリオットは、コン、コン、コン、と三回、生真面目な音を立ててノックした。ヘロデは背筋を伸ばし、小さく咳払いをした。いつものように、厭な汗がじんわりと滲み出るのを背中に感じる。 原田マハさんのアノニムより

油のきれたブリキ人形みたいにぎくしゃくしている

控え室を出て、深呼吸を一つしてから廊下を歩きだした。前を行く三人の足取りは、油のきれたブリキ人形みたいにぎくしゃくしている。 東野圭吾さんの分身より

江島の耳のうしろがぴくりと動いた

「どういう取引だ」 「そりゃあもちろん、口止め料のことでしょ。例の事故に関しての、ね」 慎介がこういった瞬間、江島の耳のうしろがぴくりと動いた。慎介は身構えた。二人を包む空気が、ずっしりと重たくなったような気がした。 東野圭吾さんのダイイング…

まるで静電気にうたれたように、俺の体内をぴりぴりとした刺激が走った

まるで静電気にうたれたように、俺の体内をぴりぴりとした刺激が走った。全身が硬直し、熱くなっていく。 東野圭吾さんのパラレルワールド・ラブストーリーより

どきんと心臓が鳴る

「おれは、君に言いたいことがあるんだけとな」 私はワダカマの目を見た。どことなく優しげな光が宿った瞳。どきんと心臓が鳴る。なぜだろう、私はけっこうこいつにどきどきさせられてしまうようだ。 原田マハさんの本日は、お日柄もよくより

睫がぴくりと動いた

「ダンス部の同期に、甘粕萌絵さんという人がいましたね。覚えていますか」 西村弥生の睫がぴくりと動いた。口元に運びかけていたカフェラテのカップをテーブルに戻した。表情が硬くなっている。「覚えていますけど、もちろん……」 東野圭吾さんのラプラスの…

ぴくりと目の下の皮膚を動かした

「それだけ?」原氏は、ぴくりと目の下の皮膚を動かした。 原田マハさんの総理の夫より

日頃あまり意識しない汗を

日頃あまり意識しない汗を、瑞穂はいま、受話器を握りしめた手に感じていた。 横山秀夫さんの顔(FACE)より

唇を濡らし、軽い緊張を覚えながら尋ねた

エー子は唇を濡らし、軽い緊張を覚えながら尋ねた。 東野圭吾さんの殺人現場は雲の上より

丹華の胸は、早鐘を打っていた

丹華の胸は、早鐘を打っていた。 原田マハさんの翔ぶ少女より

眠るように眼を閉じているが、ひく、ひく、とつれる頬が張り詰めた内面を伝えてくる

「内海を呼ぶのか」 お忍びで対策室に居座っている藤原刑事部長だった。眠るように眼を閉じているが、ひく、ひく、とつれる頬が張り詰めた内面を伝えてくる。 横山秀夫さんのルパンの消息より

頭がぼうっとし、みぞおちの辺りがしくしくと痛み始めている

自分の番がだんだんと近づいてくることが怖くて仕方ない。頭がぼうっとし、みぞおちの辺りがしくしくと痛み始めている。 柚木麻子さんの本屋さんのダイアナより

心臓は限界に近いほど大きく跳ねていた

美千代の心臓は限界に近いほど大きく跳ねていた。冷や汗が腋(わき)の下を流れていく。手足が冷たい。 東野圭吾さんの嘘をもうひとつだけより

空気が濃密になっていくようだった

加賀の淡々とした口調で、空気が濃密になっていくようだった。美千代は息苦しさを覚えた。 東野圭吾さんの嘘をもうひとつだけより

胸の中で、ごとんと大きな石が動いたように心臓が鳴った

「ばあちゃん、ただいま」 きっちりと閉められた襖の向こう側に向かって、人生は声をかけた。 部屋の中はしんと静まり返って、返事がない。電気もついていないようだ。 ……まさか。 人生の胸の中で、ごとんと大きな石が動いたように心臓が鳴った。とてつもな…

ひくついた心臓を隠して

「誰か写メとか撮ってねえの」 「撮ったんだって」 ひくついた心臓を隠して、「へぇ、すげえじゃん」と相槌を打った。 住野よるさんのよるのばけものより

開きかけた唇を一度閉じる。舌で湿らせてから

「お若いですね」 ちらっと私を見た目と声が、微かに笑って聞こえた。開きかけた唇を一度閉じる。舌で湿らせてから、「『天使のベッド』は閉鎖されるのですか」と尋ねた。 辻村深月さんのゼロ、ハチ、ゼロ、ナナより

心臓が、人間に触れられたダンゴムシのようにくるんと縮こまる

緊張して萎縮する表現 もうほとんど真下を向いてしまいながら、知子は、この場にいる人たちの視線がすべて、自分のつむじのあたりに集まっているのを感じた。 「あの子、私、大学で同じクラスですけど、ほんっと友達なんてひとりもいない感じですもん」 心臓…

口を動かしたが、うまく声にならなかった

緊張して声が出ない表現 わかっている、というふうに直貴は口を動かしたが、うまく声にならなかった。 東野圭吾さんの手紙より

たっぷりと重い空気が沈滞してから

重い雰囲気の表現をおすすめ小説から学ぶ そんなことになっている予感が微塵もなかったのは沖野と同様だったらしく、彼女はしばらく絶句して、ただ沖野を見つめていた。 「どういうこと?」 たっぷりと重い空気が沈滞してから、彼女がそう呟いた。 雫井脩介…