人生も後半戦! これから先も楽しもう!

人生も後半戦になったら、これまでの生き方に後悔することもあります。しかし、後悔しても仕方ない。この先楽しく生きるためにいろんなことに挑戦

おすすめ小説 山崎豊子さんの沈まぬ太陽 会長室篇 上

山崎豊子さんの

沈まぬ太陽 会長室篇 上

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おすすめ度 4.0

腹立たしい  ☆☆☆☆☆

感動する   😢😢😢

先が気になる 👀👀👀👀

ためになる  💮💮💮💮

心に残る   💟💟💟💟

切ない    💛💛💛💛

重い     💜💜💜💜

御巣鷹山事故を教訓に絶対安全の確立を目指す会長室。

しかし国際航空の上層部は官僚との癒着や私利私欲に走る。憤りが残りますが、

(下)の展開に期待

御巣鷹山の事故を教訓に、今までの無責任体質が改められると思っていたが、遺族のことは遺族相談室、事故原因の究明は事故調に放り投げ、役員、部長クラスは堂本社長退任後のポスト確保のため政治家、官僚詣でしていることに恩地は憤る。

利根川総理は国民航空の新体制確立は"国家的緊急事"であると思っていた。財界から強力な指導力を持った人物を迎えいれたい。それには三つの条件が必要である。

第一は、強い使命感を持っていること。

第二は、これまでに経営再建の実績があり、特に労務に明るいこと。

第三は、六十五歳以下で、実際に仕事が出来ることであった。

そこで名前が上がったのが、関西紡績の国見会長だった。国見は最初は断り続けるが、ある新聞の「読者の声」が国見を動かした。

 おねがい パパ

  もう一回だっこして

 もう一回

  いっしょにごはん

 いっしょにごはん

  食べてよ

 早く早く

  おうちに帰ってきて

 そして

  おしゃべりしよう

    (遺児・神戸在住)

 御巣鷹山で、父を亡くした子供の一途な思いを籠めた言葉だった。

国見は国民航空の会長となる。そこでまず四つの組合を統合するための話し合いと『会長室』を設ける構想を持つ。そこで恩地に力を貸してほしいと依頼する。

御巣鷹山事故を教訓に絶対安全の確立を目指す国見だが、思うように進まない。

五百二十名もの被害者を出す事故を起こしていながら、官僚との癒着に私利私欲に走る上層部。どこまでが事実なのかわからないが、日本航空に怒りさえ覚えた。

そんななかで国見会長と恩地は二度とあんな事故があってはならないと懸命に取り組む。この後、(下)でどうなるのか楽しみ。