人生も後半戦! これから先も楽しもう!

人生も後半戦になったら、これまでの生き方に後悔することもあります。しかし、後悔しても仕方ない。この先楽しく生きるためにいろんなことに挑戦

2020-12-12から1日間の記事一覧

長い髪を結い上げて、うなじが白いシャツからすっと立ち上がっている

長い髪を結い上げて、うなじが白いシャツからすっと立ち上がっている。天井からのスポットライトがちょうどそこに当たっていた。後れ毛が、細い首にまとわりついている。 原田マハさんの異邦人(いりびと)より

ほっそりとした下肢には無駄な肉が一切ない

まっすぐな背中に白いシャツをきちんと着て、細身のジーンズを穿いている。ほっそりとした下肢には無駄な肉が一切ない。素足にローヒールのベージュのパンプス。足首は引き締まって、くるぶしが形よく露出している。 原田マハさんの異邦人(いりびと)より

スマートフォンをつかむ。刺すような白き光を放って、画面に満開の桜の花が現れた

枕元に手を伸ばし、スマートフォンをつかむ。刺すような白き光を放って、画面に満開の桜の花が現れた。時刻は午前六時半だった。 原田マハさんの異邦人(いりびと)より

水路沿いに桜が薄雲のように群れて、揺れている

美術館の南側には疎水が走っていた。水路沿いに桜が薄雲のように群れて、揺れている。 「わあ、すごい。桜が、あんなに」 原田マハさんの異邦人(いりびと)より

満開の桜は、指先で触れようとするかのように、水に向かって枝を伸ばしている

満開の桜は、指先で触れようとするかのように、水に向かって枝を伸ばしている。枝から散り落ちた花びらが水面に白い帯を作っている。白絹を広げたように、うつろいながら、花びらの帯は一輝たちの足下に流れていった。 原田マハさんの異邦人(いりびと)より

ぴしゃりと平手打ちするかのような夜気があった

駅構内から出てきた一輝は、身震いをして、トレンチコートの襟を立てた。 底冷えする冬のなごりが夜の空気にはあった。湿った花の香りとともに、ぴしゃりと平手打ちするかのような夜気があった。 原田マハさんの異邦人(いりびと)より

客待ちのタクシーの長い列が、夜の底に沈殿していた

客待ちのタクシーの長い列が、夜の底に沈殿していた。一輝はその一台に乗り込むと「ハイアットリージェンシーまで」と行き先を告げた。 原田マハさんの異邦人(いりびと)より

生きるぼくら 原田マハ おすすめ小説

生きるぼくら (徳間文庫) 作者:原田 マハ 徳間書店 Amazon おすすめ度 3.6 感動する ☆☆☆ 笑える ☆☆ スリル ☆ ほっこり ☆☆☆ ビックリ ☆ 先が気になる ☆☆☆ ためになる ☆☆☆ 心に残る ☆☆☆ 切ない ☆☆ 怖い 重い ☆ すいすい読める ☆☆☆ あらすじ いじめにあい、ひき…

原田マハさんの生きるぼくらの表現、描写

生きるぼくら (徳間文庫) 作者:原田 マハ 徳間書店 Amazon 「あの子は……おれの、大切な人です」 つぼみの瞳が、風に触れた湖面のように揺らめいた。人生は、もう一言、つけ足した。 「おれの、大切な家族です」 つぼみは、止めていた息を放った。その途端、…

小説に出てきた名言 生きるぼくら 原田マハより

生きるぼくら (徳間文庫) 作者:原田 マハ 徳間書店 Amazon 「どうしたの? なんだか、泣き出しそうな顔してるわよ。お母さんとケンカでもしたの? だったら、解決するのにいい方法があるわ。……さきにあやまっちゃうのよ」 高齢者に接するうちに、自然と「あ…

ほっぺたをハムスターのように膨らませて、すっかり不機嫌になっている

「ねえ、誰なの?」 ばあちゃんは、もう一度尋ねた。人生は、つぼみを振り返った。ほっぺたをハムスターのように膨らませて、すっかり不機嫌になっている。 原田マハさんの生きるぼくらより

瞳が、風に触れた湖面のように揺らめいた

「あの子は……おれの、大切な人です」 つぼみの瞳が、風に触れた湖面のように揺らめいた。人生は、もう一言、つけ足した。 「おれの、大切な家族です」 つぼみは、止めていた息を放った。その途端、涙の粒が頬を滑り落ちた。 原田マハさんの生きるぼくらより