人生も後半戦! これから先も楽しもう!

人生も後半戦になったら、これまでの生き方に後悔することもあります。しかし、後悔しても仕方ない。この先楽しく生きるためにいろんなことに挑戦

2020-07-10から1日間の記事一覧

おすすめ小説 朝井リョウさんのもういちど生まれる

もういちど生まれる 作者:朝井リョウ 幻冬舎 Amazon おすすめ度 3.5 感動する ☆☆☆ 笑える ☆☆ スリル ☆ ほっこり ☆☆ ビックリ ☆☆ 先が気になる ☆☆☆ ほのぼの ☆☆ ためになる ☆☆☆ 心に残る ☆☆☆ 切ない ☆☆☆ 怖い 重い ☆ すいすい読める ☆☆☆ 短編集です。学園モノ…

小説から学ぶ表現、描写 朝井リョウさんのもういちど生まれるより

もういちど生まれる 作者:朝井リョウ 幻冬舎 Amazon 椿と飲んだことがそんなにも嬉しかったのか、と思うと、胸の奥の裏側から何かがどろりと溶け出してきそうな気持ちになる。 今回の振付けを初めて見たとき、背中の毛穴が開いて、悪い予感がたっぷりと溶け…

ぶらんこのように、ゆらゆらと小さく揺れるいつもの声

自分が向き合いたいと思ったものを描け、と、子供がさっきまで乗っていたぶらんこのように、ゆらゆらと小さく揺れるいつもの声でそう言っていた。 朝井リョウさんのもう一度生まれるより

夏祭りのビー玉のような瞳の中に、俺がそのままきれいに映っている

「すいません、画のモデルになってくれませんか?」 誰かと待ち合わせしていたのであろう女の子は、俺の声に顔をあげた。 この気持ちは何だろう。わからない。わからないから、描きたい。 夏祭りのビー玉のような瞳の中に、俺がそのままきれいに映っている。…

ただいま、という私の声だけが、ころころと誰の足音もしない床に転がる

家に帰ると、父はまだ帰ってきておらず、母もお風呂に入ってるため、リビングには誰もいなかった。 ただいま、という私の声だけが、ころころと誰の足音もしない床に転がる。テーブルの上には今日もちょっとした夜食が用意されている。 朝井リョウさんのもう…

口の中で水分を失ってぱさぱさと崩れたアジを、じっくりと咀嚼する

アジの開きを食べている表現 口の中で水分を失ってぱさぱさと崩れたアジを、じっくりと咀嚼する。 朝井リョウさんのもう一度生まれるより

花が咲くようにすぐに頬をゆるませた

照れ笑いの表現 「先生」 「ん?」 「愛妻弁当おいしかったですか?」 先生はもう一度、ん? という表情をしたけれど、花が咲くようにすぐに頬をゆるませた。先生の照れた顔は、こちらにも伝染しそうなくらい純粋だ。 朝井リョウさんのもう一度生まれるより

静かになってしまった空気をぺろりとめくるような声を出して

「あ、そういえば」 静かになってしまった空気をぺろりとめくるような声を出して、先生は脇に抱えていたファイルの中をがさごそとあさり始めた。 「はい、これ」 朝井リョウさんのもう一度生まれるより

全身を巡る濁った気持ちが、血管からどろどろと滲み出てくる

自信がつくって、椿、それ以上自信をつけてどうするのよ。 小さく小さく、声を出していたかもしれない。全身を巡る濁った気持ちが、血管からどろどろと滲み出てくる。どんどん部屋が広くなっているように感じる。テーブルが小刻みに揺れて私は我に返った。 …