半落ち 横山秀夫
おすすめ度 4.0
現職警察官の梶聡一郎は、自宅で妻の啓子の首を絞めて殺したと自首してきた。
アルツハイマーに侵された啓子の殺害の動機、経緯について、すべて正直に話し、事件は「完落ち」で終わるかと思われた。
しかし、殺害から自首するまでに空白の二日間があった。これについて、梶は供述を拒否した。
この空白の二日間に梶は歌舞伎町に行ったらしいとわかった。また、自宅には『人生五十年』という書が残されていた。
殺害の動機は妻啓子がアルツハイマーで苦しみ殺してほしいと懇願したと明白だったが、殺害後の空白の二日間に歌舞伎町に行ったことが「半落ち」の理由だ。歌舞伎町のイメージが悪かった。
空白の二日間と人生五十年の謎をいろんな立場の人物
(警視、検事、新聞記者、弁護士、裁判官、刑務官)
の視点からストーリーが展開します。それぞれの思惑や駆け引きなどもからみながらストーリーが進みます。
最後に
空白の二日間に歌舞伎町に行った理由がわかり、人生五十年の意味がわかった時には感動すること間違いなしです。