意味は?
①まちがえること。また、そのまちがい。 「 -を犯す」 「一言以て是非を-することあり/花柳春話 純一郎」
②〔fallacy〕 一見正しくみえるが誤っている推理。推理の形式に違背したり、用いる言語の意義が曖昧あいまいであったり、推理の前提が不正確であることから生ずる。詭弁きべん。論過。虚偽。
驕(おご)り昂(たかぶ)り、上からの指示命令に欠片も疑問を抱こうとしない。そういう姿勢が数々の誤謬を生み出しているのではないか。常に組織を疑い、己の未熟さと向き合うことが必要ではないのか。
光崎の言葉を受けて、真琴は記載内容を吟味してみる。しかし、こちらの方は不足も誤謬らしきものも見つけることはできない。事故の状況と照らし合わせてみても事実が単純明快に記されている。
反駁(はんばく)が喉の奥に引っ込む。真琴個人の事情はともかく、光崎の指摘に誤謬はない。
「なるほど、僕たちの出発点事態に誤謬 があったわけですね」