食品表示基準の概要
食品表示法の「食品」とは、すべての飲食物(医薬品医療機器等法に規定する医薬品及び医薬部外品は除く。)
食品衛生法に規定する添加物や酒税法に規定する酒類も含まれる。
酒類を含む飲食物に関わる食品関連事業者は、食品表示法に基づいて表示する義務がある。
食品を「加工食品」「生鮮食品」及び「添加物」に区分。
販売者を「一般消費者向けの食品を扱う食品関連事業者」「業務用食品を扱う食品関連事業者」及び「食品関連事業者以外の販売者」の3つに区分して、それぞれの表示を規定。
「食品関連事業者以外の販売者」とは「小学校のバザーで販売する保護者」「町内会の祭りで販売する町内会の役員」等。この場合も身体や生命に重大な危害を与えるおそれがある「アレルゲン」「期限表示」「加熱の必要性」等については表示の義務がある。
加工食品、生鮮食品及び添加物の区分
製造
その原料として使用したものとは本質的に異なる新たなものを作り出すこと。
例: 食肉からハムを製造する
加工
あるものを材料としてその本質は保持させつつ、新しい属性を付加すること。
例: 加工食品のハムをスライスする
異なる種類の生鮮食品を混合する
調整
一定の作為は加えるが、加工には至らないもの
例: 収穫後の作業の一環として行われる大豆の乾燥行為
選別
一定の基準によって仕分け、分類すること。
例: 一定の基準によって分別するリンゴのサイズ分け
加工食品に該当する例
・複数の種類の野菜を切断した上で混ぜ合わせたもの(サラダミックス、炒め物ミックス)
・ブランチング(加熱処理)した上で冷凍した野菜
・合挽肉
・複数の部位の食肉を切断した上で調味液に漬けて1つのパックに包装したもの
・スパイスを振りかけた食肉
・複数の種類の刺身を盛り合わせたもの
・鍋セット
・蒸しダコ
生鮮食品に該当する例
・単品の野菜を単に切断したもの(カット野菜)
・同じ畜種で部位の違う食肉を調味せずに1つのパックに包装したもの
・マグロとトロと赤身を盛り合わせたもの
・一種類の魚のカマや身アラを詰め合わせたもの
食品表示基準で食品を摂取する際の安全性に重要な影響を及ぼす事項として、食品表示基準で定めているのは、消費期限や保存の方法、生食用であるかどうかの別、アレルゲンを含む旨、飲食に際して加熱を要するかどうかなどです。
生鮮食品の販売形態ごとの適用範囲の原則(一般消費者向け販売)
販売場所が
スーパーマーケットや青果店、精肉店など、生産場所以外で販売される場合で
容器包装ありの場合は、適用対象
包装容器なしの場合は、適用対象(食肉や鮮魚介類の期限表示や保存の方法等は任意)
販売場所が
農園や果樹園など、生産場所で直接販売される場合で
容器包装ありの場合は、適用対象(食肉や鮮魚介類の期限表示や保存の方法等の表示のみ義務)
容器包装なしの場合は、適用対象外
外食等その場て飲食させる場合は適用対象外
加工食品の販売形態ごとの適用範囲の原則(一般消費者向け販売)
販売場所が、
スーパーマーケットや百貨店など、製造場所以外で販売される場合で
容器包装ありの場合は、適用対象
容器包装なしの場合は、適用対象外(但し、生食用牛肉のリスク表示については対象)
販売場所が、
バックヤードで調理したものを店舗で販売する小売店など、製造場所で直接販売される場合で
容器包装ありの場合は、
適用対象(消費期限や保存の方法、アレルゲンを含む旨等の表示のみ義務)
容器包装なしの場合は
適用対象外(但し、生食用牛肉のリスク表示については対象)
外食などその場で飲食させる場合は
適用対象外(但し、生食用牛肉のリスク表示については対象)