四つ並んだドアの一番端が、篠崎の部屋の入り口だった。崇史が中に入ると、埃と黴(かび)の臭いがした。かすかにカレーの匂いも混じっている。壁にしみついているのだろう。
雅美が蛍光灯のスイッチを入れた。六畳の和室が目の前に現れた。壁際にはカラーボックスが二つと、小さな整理ダンスが一つ。カラーボックスの上にはCDラジカセが置いてある。窓のそばに十四型のテレビ。その横には古い雑誌が積み上げられていた。一番上の雑誌のページがめくれ、女性アイドルの水着姿が見えていた。
四つ並んだドアの一番端が、篠崎の部屋の入り口だった。崇史が中に入ると、埃と黴(かび)の臭いがした。かすかにカレーの匂いも混じっている。壁にしみついているのだろう。
雅美が蛍光灯のスイッチを入れた。六畳の和室が目の前に現れた。壁際にはカラーボックスが二つと、小さな整理ダンスが一つ。カラーボックスの上にはCDラジカセが置いてある。窓のそばに十四型のテレビ。その横には古い雑誌が積み上げられていた。一番上の雑誌のページがめくれ、女性アイドルの水着姿が見えていた。