外は満点の星だった。 おそらくは。この料亭を訪れた時にはきれいな夕焼けが出ていた。しかしすっかり暮れてしまった今は、ビルの明かりやネオンにじゃまされ、空は一面無彩色に濁っている。 葉桜の季節に君を想うということより
赤坂の料亭のある。檜の柱は黒光りし、山水画のかかった床の間があり、欄間には松竹梅が透かし彫りされ、漆仕上げの座卓を挟んでさくらと俺がいる。もちろん個室である。たった二人なのに十二畳という贅沢さだ。 葉桜の季節に君を想うということより
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