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小さなコンビニ、ミユキマートのオーナーの幹郎は妻子を事故で亡くしてしまった。二人を幸せにできなかったことを悔やんで、気力のない生活を送っていた。
ミユキマートには、幹郎のように悩みや悲しみを抱えた人が集まってくる。
・堅気の女性に惚れてしまったヤクザの恋物語。
・交通事故で亡くなった年配男の妻と愛人。
・端役しかもらえず声を失ってしまった女優の卵。
・男のヒモになり、借金とりから逃げ回る水商売の女。
・恋人に命じられて万引きや売春をする女子高生。
・ミユキマートの前のベンチで会う年寄りの純愛。
彼らは、そこで泣き、迷い、やがて、それぞれの答えを見つけていく。温かさが心にしみる連作短編集。
カンを蹴る
コンビニ、ミユキマートのオーナーの堀幹郎は六歳の息子喧太を交通事故で亡くした。
幹郎は喧太にカンケリを教えた。喧太はカンケリに夢中になった。
喧太を亡くして、ショックを受けた妻の有紀美といっしょにいるために、会社を辞めてミユキマートをオープンさせた。
しかし、妻も交通事故で亡くしてしまう。有紀美の持ち物の中に遺言のようなメモが幹郎は心に引っかかった。
喧太にカンケリの練習していて交通事故にあったのではないか。
向こう側
ミユキマートで働く治子は、お客さんてヤクザの八坂に惚れられる。
治子はヤクザから足を洗えというと、八坂は足を洗って治子の前に姿を見せた。
治子も八坂に引かれていくが、住む世界の違うことを感じる。
パントマイム
ミユキマートの前で交通事故で亡くなったおじいさんの奥さんと愛人が事故現場のミユキマートの前にあらわれる。ミユキマートで働く照代はその光景を見ながら、別れた夫のことを思い出す。夫には、好きな女性ができて、別れた。
パンの記憶
劇団員の香はミユキマートによく買い物に行く。オーナーの幹郎からカルシウム、ビタミン入りパンをすすめられるが、そのパンには母親との苦い思い出があった。
あわせ鏡
克子はミユキマートの前で店に一時間も立っている。克子は一年前にミユキマートのオーナー幹郎を騙して商品代金を踏み倒して逃げた。それを謝りにきたが、店に入る勇気がない。
オヤジ狩りの夜
ミユキマートで万引きを繰り返す女子高生の加奈子。オーナーの幹郎にはばれているようだが見てみぬふりをしていたので、加奈子は万引きをやりたい放題だった。加奈子は援助交際もやっていた。
ある日、加奈子の鞄にラブレターが入っていた。そのラブレターには、悪いことをやめてほしいという内容が書いてあった。誰からのものかはわからなかった。
ベンチに降りた奇跡
年配の男女が、ミユキマートの前のベンチに座っているのをよく見かける。二人は夫婦のようには見えない。どういう関係だろうと思っていると、若い男が現れ二人を怒鳴りつけている。慌てて幹郎が止めに入る。