室内の表現、描写をおすすめ小説から学ぶ
巨大なテーブルはクリーム色の大理石で、レースのクロスの上にクリスタル製の灰皿と煙草ケースが載っている。壁に掛かっている風景画は、きっと高名な画家の手によるものだろう。棚に飾られている壺や茶碗には、手を触れないほうがよさそうだ。 東野圭吾さん…
病室のベッドで横になっている表現 由紀が観念して眼を開ける。顔の前に何ひとつはばかるものはない。白いペンキで塗られた天井が上の方にあった。碁盤目に木枠が走り、窓際寄りに薄茶の染みができている。その形がどこか蓮の花に似ていた。カーテンのレール…
屋敷のリビングの表現 僕は四十畳ぐらいありそうなリビングルームに通された。革張りの茶色のソファがコの字に並んでいた。中央には、人力では到底動かせそうにない大理石の巨大なテープルが置かれていた。彼女に勧められるまま、僕は三人掛けソファの真ん中…
大きな屋敷の玄関の表現 屋敷は外から見た以上に立派だった。門から玄関までのアプローチは長く、玄関のドアは大きく、ドアの向こうのエントランスは広かった。しかし中の空気は冷えていて、しばらく誰も生活していないことを窺わせた。 東野圭吾さんの夜明…
応接室に通された佐方は、部屋の中を見渡した。中央には応接セットが置かれ、壁には高額そうな絵画がかけられていた。備え付けの書棚には、法律関係の専門書がびっしりと並んでいる。かなり繁盛しているようだ。 柚木裕子さんの最後の証人より
お金持ちの家の室内の描写 リビングルームは二十畳ほどもあった。ダイニングテーブルが見当たらないから、食事をする部屋は別にあるのだろう。中央に大理石の巨大なテーブルがあり、それを囲むように革張りのソファが並んでいた。直貴は勧められるまま、真ん…
もとは和室だったのを洋風に改築したのだろう。書院造りの床の間はそのままだが、床はフローリングにしてあり、中央部分だけ薄緑色の絨毯が敷かれている。壁にはフラゴナールの「読書する少女」の絵画が飾られていた。本物のサイドボードの中には、長年に亘…