2021-01-07 甲高い蜩(ひぐらし)の声が、群青の空を突くようにカナカナと鳴き上がった 夜、夕暮れの描写を小説から学ぶ 日が山の端に沈むと、示し合わせたように梨畑の油蝉の声がとだえ、かわりに雑木林のあちこちから甲高い蜩(ひぐらし)の声が、群青の空を突くようにカナカナと鳴き上がった。 浅田次郎さんの日輪の遺産より