2020-12-22 か細い声がした。鈴が震えるようなはかない声 声の表現、描写をおすすめ小説から学ぶ 「……樹。菜穂よ」 襖を開けずに、菜穂は声をかけた。 「ー入って」 か細い声がした。鈴が震えるようなはかない声。菜穂は、左腕に菜樹を抱き、右手を引手にかけて、ゆっくりと襖を開けた。 原田マハさんの異邦人(いりびと)より