ジェノサイド 高野和明
おすすめ度☆☆☆☆
ジェノサイドの意味がわからなかったのですが、調べてみると大量虐殺とありました。
本の中には少しエグい表現もあります。そのリアリティーさに高野和明さんの凄さを感じました。
エグい表現がリアル過ぎるので苦手な人もいるかもしれません。
ストーリーも緻密で圧倒的なスケールです。
最初はスケールの大きさとアメリカ大統領、イラクで戦うアメリカ人、日本の大学院生のつながりが、わからず、読書のスピードがあがりませんでした。
外国人の名前が頭に入らず、ごちゃごちゃになってしまい、最初に戻って読みなおしながら理解するといった感じでした。少し間があくと特にわからなくなってしまいました。読書に慣れない私には、難しかったですが、面白いという推薦者の言葉を信じて読みすすめて、後半に入ってからは展開が面白く、ヒトの殺しあう愚かさを感じ、人間の愛に感動し、読みすすみました。
後半は面白くて引き込まれました。もう一度、前半の読みづらかった部分を読みかえし、頭を整理してみると、一段と面白さがわかると思います。
生きていく上で何か大きな課題をもらったような気がしました。
昔の私なら、挫折してしまってたかもしれません。
挫折していたら、この感動はなかったんだと思うと挫折せずに読んで良かったです。
書き出し
移り住んだ豪邸での生活は、何年経っても慣れるということがなかった。毎夜の眠りが浅くなっているのは、加齢のせいだけではないだろう。熟睡と言うにはほど遠い、意識を失っているだけの時間が過ぎた後、グレゴリー・S・バーンズはいつものようにモーニングコールのベルの音で目を覚ました。