2020-11-30 頭の中で、由希子の声が立体的に響いた 声の表現、描写をおすすめ小説から学ぶ 俺がスーパーカップのとんこつラーメンやうまい棒を食うたびに、由希子は呆れた顔で野菜ジュースを差し出した。 (ほら、これ飲んでせめてバランスとりなさいよ) 不意に頭の中で、由希子の声が立体的に響いた。なんだよ。まるで昨日別れたみたいに出てくんなよ。 (悪かったわね) 頭の中で由希子がべえっと舌を出す。 坂木司さんのワーキング・ホリデーより