人生も後半戦! これから先も楽しもう!

人生も後半戦になったら、これまでの生き方に後悔することもあります。しかし、後悔しても仕方ない。この先楽しく生きるためにいろんなことに挑戦

関口尚さんのパコと魔法の絵本の表現、描写

 

 新館と旧館のあいだにある中庭は、その真ん中に人が憩えるようにと噴水池が造られている。夏を迎えたいま、池は蓮の花が満開だ。池の周りには芝生が植えられ、太陽の光を浴びた芝の緑がまぶしく見える。

 

 

 年齢は小学校の低学年くらいだろうか。肌は白くて、背中まで伸びた髪は色素が薄いのか、やや茶色い。丸い瞳もやや茶色がかかっていて、透き通っている。そのかわいらしさは月並みな表現だがまるでお人形さんのようだった。

 

 

 大貫は心の中でつぶやいた。心臓がぎりぎりと痛んで、息が苦しい。全身の毛穴から汗が噴き出し、めまいで立っていられなくなる。

 

 

 大貫は室町を侮蔑の視線で見下ろし、大きな声で言ってやった。

「おめでとう、室町。また入院だな。そんでもって治ったら退院して、また自殺して、また戻ってくればいい。気がすむまで何度でもそのばかげた行為をくり返せ」

 

 

 教会の礼拝堂を改築した病院とあって、天井は高い。ぐるりと見渡せば、木製の列柱や尖頭アーチ窓などがが見える。これらは、まさに礼拝堂の名残だ。