人生も後半戦! これから先も楽しもう!

人生も後半戦になったら、これまでの生き方に後悔することもあります。しかし、後悔しても仕方ない。この先楽しく生きるためにいろんなことに挑戦

雪の表現、描写をおすすめ小説から学ぶ

鈍色の空から白い礫(つぶて)が吹きつけてくる

やがて三人は風より怖ろしいものの到来を知る。 雪だ。 鈍色の空から白い礫(つぶて)が吹きつけてくる。最初は緩やかだったが、風の勢いとともに激しくなってきた。 中山七里さんの死にゆく者の祈りより

シーツがあおられるようにして雪が舞い上がる

海から吹きつける強い風に、シーツがあおられるようにして雪が舞い上がる。傘は差していても役に立たないので、畳んでしまった。 原田マハさんのまぐだら屋のマリアより

雪におおわれた大地と空のあいだにはほんの少しの空間しかあいていなかった

窓の外には雪しか見えなかった。雪雲がどんよりと低くたれこめ、雪におおわれた大地と空のあいだにはほんの少しの空間しかあいていなかった。 村上春樹さんのノルウェイの森より

舞うでもなく緞帳(どんちょう)のように滑り落ちて、とたんにアスファルトを黒く染めることしかできず溶けてしまう雪が

東京にはこんな雪がよく似合う、舞うでもなく緞帳(どんちょう)のように滑り落ちて、とたんにアスファルトを黒く染めることしかできず溶けてしまう雪が。 浅田次郎さんのおもかげより

天使が花籠から振りまくような、やさしくてやわらかな綿雪だった

雪が降っていた。天使が花籠から振りまくような、やさしくてやわらかな綿雪だった。 浅田次郎さんのおもかげより

降るでもなく、舞いもしない牡丹雪だった。フロントガラスに当たって潰れ

たそがれとともに雪が落ちてきた。 降るでもなく、舞いもしない牡丹雪だった。フロントガラスに当たって潰れ、たちまちワイパーにかき消されてしまうひとひらが、はかない命に思えた。 浅田次郎さんのおもかげより

ガラス窓の外で、雪が唸り始めた

ガラス窓の外で、雪が唸り始めた。 「やあや、ふぶいてきちまったなあ。ゆっくりしてったらよかんべ。横なぐりに吹いてるし」 浅田次郎さんの鉄道員(ぽっぽや)より

どこもかしこも、塗りつぶしたように真っ白

どこもかしこも、塗りつぶしたように真っ白。しかも目の前には、まだ勢いよく降り続く雪。そのせいでどこか薄暗い空は、ちょっと不吉な感じすらする。 坂木司さんのウインター・ホリデーより

その町のいっさいの色を奪って、雪が降っていた

その町のいっさいの色を奪って、雪が降っていた。 一両きりのディーゼルカーの箱から降り立った場所は、駅のホームに違いなかっただろう。 原田マハさんの奇跡の人より

地上に落ちるまえに、溶けてなくなる、はかない雪だ

駅から乗ったタクシーが桂川沿いに北へと走っているときに、雪が降り始めた。地上に落ちるまえに、溶けてなくなる、はかない雪だ。 原田マハさんの異邦人(いりびと)より

白く細かい綿のようなものが、止めどなく天から落ちてきた。視界を埋めてくるその、ふわふわとしたもの

雪の表現 ざる蕎麦を食べ終えて店の外に出ると、白く細かい綿のようなものが、止めどなく天から落ちてきた。視界を埋めてくるその、ふわふわとしたものが何か、一瞬理解できずに戸惑った。太陽が沈みかけ、空は少し暗くなりはじめていたが、ぼんやりとした明…

雪に埋もれたなだらかな景色は、真っ白いシーツを広げたダブルベッドのようだった

一面雪景色の表現 雪に埋もれたなだらかな景色は、真っ白いシーツを広げたダブルベッドのようだった。そこへ、ハルミ君がいきなり背中からジャンプする。ボクも、ハルミ君の隣に寄り添うように倒れ込んだ。その瞬間、ふわりと雪に抱かれる。 小川糸さんの食…

まるで、空から大量のメレンゲをふんわりとかぶせたようだった

雪の表現 十二月のある朝、カーテンを開けたら外が真っ白になっていた。 窓の外は、延々と続くミルク色。まるで、空から大量のメレンゲをふんわりとかぶせたようだった。 小川糸さんの食堂かたつむりより

雪の描写をおすすめ小説から学ぶ

三人を乗せたSUVが南西方面に進む。降雪はいくぶん勢いを緩めたものの、轍(わだち)を挟んで積もった雪だまりは泥の色を含みながら溶けずに残っている。 中山七里さんのヒートアップより 雪の降り方はますます激しくなってきた。東京の道路には珍しく、路…