人生も後半戦! これから先も楽しもう!

人生も後半戦になったら、これまでの生き方に後悔することもあります。しかし、後悔しても仕方ない。この先楽しく生きるためにいろんなことに挑戦

病、疲労、苦痛の表現、描写をおすすめ小説から学ぶ

口の中で急速に血の味が広がった。腹から上がってきた胃液がそれに混じった

日吉は薄く笑い、拓実の手をふりほどくと、彼の胃袋に一発、腰を折ったところで顎に一発食らわせてきた。拓実はたまらずしゃがみこんだ。声も出せない。口の中で急速に血の味が広がった。腹から上がってきた胃液がそれに混じった。 東野圭吾さんの時生より

まるで全身の毛細血管にびっしりと粘土が詰まってしまったようだ

そろそろ、起き上がらないとね……。 胸のなかでつぶやいてはみたものの、どうにも身体がだるくて言うことを聞いてくれない。まるで全身の毛細血管にびっしりと粘土が詰まってしまったようだ。 森沢明夫さんのおいしくて泣くときより

頭を流れる血流に合わせて、じんじん、と痛みがリズムを刻んでいる

耳鳴りはやまなかった。首を動かそうとし、ひどい頭痛を感じた。頭を流れる血流に合わせて、じんじん、と痛みがリズムを刻んでいる。 東野圭吾さんのダイイング・アイより

頭の芯に鉛を埋めこまれていて、それが周期的に痛みを発している

重い身体を引きずるようにして崇史は会社に出た。頭の芯に鉛を埋めこまれていて、それが周期的に痛みを発している。そんな気分だった。 東野圭吾さんのパラレルワールド・ラブストーリーより

自分が壊れかけの古い機械のような気がした

昭夫は上半身を起こし、首を前後左右に動かした。関節がぼきぼきと音を立てた。自分が壊れかけの古い機械のような気がした。 東野圭吾さんの赤い指より

目だけが鈍く光っていた

彼女の陰鬱な表情が、遮光カーテンのせいで余計に暗く見えた。目だけが鈍く光っていた。 東野圭吾さんの赤い指より

自分の心が耳を塞いでいる

週に一度くらいは近くのコンビニに出かけて買い溜めするのだが、世の中のニュースやゴシップにはなんの興味も湧かなかった。というよりも自分の心が耳を塞いでいる。全ての情報が無駄なデータであり、ノイズにしか感じられなかった。 さだまさしさんのアント…

胸の奥の重さがやる気と心を引っ張る

なんだか燃え尽きてしまったような胸の奥の重さがやる気と心を引っ張る。 さだまさしさんのアントキノイノチより

まるでコンピューターウイルスに少しずつ侵食されるハードディスクのように僕の心は傷んでいった

高校をやめた後、僕は自律神経の失調と言われ、その後、次第に精神失調が進み、鬱の症状が出たりするうち、ついには失語症状が出た。まるでコンピューターウイルスに少しずつ侵食されるハードディスクのように僕の心は傷んでいった。 さだまさしさんのアント…

首を回すと、体の中でばきばきと枯れ枝が折れるような音がする

首を回すと、体の中でばきばきと枯れ枝が折れるような音がする。「体ががちがちだ。少し解さないと」 堂場瞬一さんの長き雨の烙印より

脂の浮いた顔には深い疲労が滲んでいる

脂の浮いた顔には深い疲労が滲んでいる。 堂場瞬一さんの長き雨の烙印より

憔悴と疲労で、色をなくし、げっそりして見えた

燦然と気高かったはずの女王の顔は、憔悴と疲労で、色をなくし、げっそりして見えた。目の下にできたたるみと口元の皺が、彼女のいままでの人生が決して楽なことばかりではなかったのだと物語っているようだった。 原田マハさんの異邦人(いりびと)より

ただでさえ色白の肌が、灰色に近いものに変わっていた。唇は紫色だった

取調室に連れてこられた大杉雅哉は、魂を抜かれたように憔悴していた。ただでさえ色白の肌が、灰色に近いものに変わっていた。唇は紫色だった。 東野圭吾さんの夢幻花より

目の奥が鈍く痛み、首筋は強張っている。両腕を大きく上に伸ばすと、つい唸り声が漏れてしまった

早瀬は椅子の背もたれに身体を預けた。目の奥が鈍く痛み、首筋は強張っている。両腕を大きく上に伸ばすと、つい唸り声が漏れてしまった。 東野圭吾さんの夢幻花より

澱のような疲れがたまっている

昨夜は結局、くだらない深夜番組をダラダラと明け方近くまで見てしまい、あまり睡眠をとらずにパートに出ていた。そのせいで、澱のような疲れがたまっている。 小川糸さんのにじいろガーデンより

その顔に差している影は少しばかりの化粧で隠れる程度のものではなく、疲れが眼の下に浮いていた

応対に出てきた桐生真砂子は、夜遅くにもかかわらず化粧を落とさず巻島たちの訪問を待ち受けていた。しかし、その顔に差している影は少しばかりの化粧で隠れる程度のものではなく、疲れが眼の下に浮いていた。 雫井脩介さんの犯人に告ぐ

その音が、五感すべての電源を押した

二日酔いの表現 蛇口からまっすぐに落ちた水が、シンクにぶつかって粉々に砕け散る。その音が、五感すべての電源を押した。 「ごめんなさい、私っ」 腹筋だけで起き上がった途端、まるで鉄の塊でも埋め込まれているみたいに、頭のどこかがずきんと痛んだ。二…

頬はこけ、顎は尖っていた

疲れた顔の描写をおすすめ小説から学ぶ 剛志の頬はこけ、顎は尖っていた。焦げ茶色だった顔は、たったの十日間で灰色になっていた。眉の下に濃い影ができていて、その奥の目は下を向いていた。 東野圭吾さんの手紙より

若者らしい、くるくると動くような目の光が鈍り

疲労、疲れた状態を表現、描写 若者らしい、くるくると動くような目の光が鈍り、表情から柔らかさご一切消えている。 雫井脩介さんの検察側の罪人より

荒れた肌はあちこちでぴりぴりとした痛みを放っている

睡眠不足、疲れた状態を表現、描写 この三晩ほどはまったく寝つけず、睡眠導入剤を口に放りこんで、ようやく朝方の二、三時間、うとうとするだけということが続いていた。 目は充血していないのが不思議なほど重く、荒れた肌はあちこちでぴりぴりとした痛み…

長年背負っていた重荷を下ろしたかのように机の椅子に体を埋めた

和光監査役は、自室に戻って来ると、長年背負っていた重荷を下ろしたかのように机の椅子に体を埋めた。 監査役は就任以来、五年間、会社の業務や財務を監査し、経営上の諸問題や財務体質の脆弱さを、経営会議などで重要問題として取り上げても、国見会長のよ…

病、疲労の表現、描写をおすすめ小説から学ぶ

とすぐろい顔色は、中東での陽灼けばかりではなく、疲労の堆積による皮膚の澱みであった。 山崎豊子さんの沈まぬ太陽 アフリカ篇 下より どっと疲れが襲ってきた上に、鈍い頭痛も依然として張りついていた。 堂場瞬一さんの讐雨より まだ体調は万全ではない…

疲労、疲れの表現、描写をおすすめ小説から学ぶ

一気に犯人につながるかもしれない。泥のように沈みこんだ疲労が少しだけ薄まるのを意識した。 堂場瞬一さんの讐雨より