人生も後半戦! これから先も楽しもう!

人生も後半戦になったら、これまでの生き方に後悔することもあります。しかし、後悔しても仕方ない。この先楽しく生きるためにいろんなことに挑戦

動物、昆虫、植物の表現、描写を小説から学ぶ

二匹のトンボが、南風に逆らいながら、ふわふわと同じところに浮かんでいた

「トンボが飛んでる」 夕花の指差す方を見上げた。 「ほんとだ」 二匹のトンボが、南風に逆らいながら、ふわふわと同じところに浮かんでいた。 森沢明夫さんのおいしくて泣くときより

黒い犬が濡れた鼻を突き出していた

背後で犬の鳴き声がした。振り向くと、民家の門の隙間から、黒い犬が濡れた鼻を突き出していた。薫子と満里子の剣幕におびえたのか、紺色の瞳でこちらを睨みつけ、威嚇するようにキャンキャンと吠えている。 柚木麻子さんのあまからカルテットより

一羽の鳩がぐるぐると喉を鳴らし、淡いピンク色の胸をのけぞらせた

一羽の鳩がぐるぐると喉を鳴らし、淡いピンク色の胸をのけぞらせた。ちょん、ちょん、とダイアナの足下までジャンプしてきたが、こちらにその気がないのを察すると、たちまちふっくらしたお尻を向けて去って行った。 柚木麻子さんの本屋さんのダイアナより

真っ黒な目は濡れていて焦げ茶の毛はまるでキャラメルのようになめらかだ

真っ黒な目は濡れていて焦げ茶の毛はまるでキャラメルのようになめらかだ。抱きたい気持ちはあるけれど犬に触るのは初めてで、つい腰が引けてしまう。 柚木麻子さんの本屋さんのダイアナより

犬がなついてくる表現

「チュブ」 私もそう呼びながら、たるんだ顎の下を撫でた。チュブは長い舌を思いっきり外に垂らし、もっと撫でてくれと催促する。 小川糸さんのつるかめ助産院より

肉厚の小判のような形をした葉っぱ

ただ植物だけが勢いよく生い茂り、人が住んでいそうな気配はなく、辺りはひっそりと静まり返っている。 足元には点々と、肉厚の小判のような形をした葉っぱが落ちていた。道の両脇に、びっしりと背の高い木が生えてトンネルのようになっている。そのせいで、…

しろつめ草の表現 真珠を撒いたように輝いている

しろつめ草の表現 牧場の草原一帯にしろつめ草が咲き誇り、真珠を撒いたように輝いている。 小川糸さんの食堂かたつむりより

ウサギの描写 よく磨かれたシンクのような、シルバーグレーのきれいな毛並み。

よく磨かれたシンクのような、シルバーグレーのきれいな毛並み。 耳の内側の、ほんのりとしたサーモンピンク。 コーヒーゼリーのようにつるんとした真っ黒な目。 どれも、このウサギが今まで大事に飼われていたことを、無言のうちに物語っていた。 小川糸さ…

月桂樹が黄色い花をびっしりとつけていて、夕陽を受けて金色に輝いているのが見えた

月桂樹の花の描写をおすすめ小説から学ぶ 縁側の向こうには夕陽が迫っている。月桂樹が黄色い花をびっしりとつけていて、夕陽を受けて金色に輝いているのが見えた。 垣谷美雨さんの禁煙小説より

落日を吸って橙色に光っている

太陽を正面に見て、泰造はクヌギ林の林道を歩いていた。行く手の落葉が、落日を吸って橙色に光っている。ヒグラシの澄んだ声が、暮れかかる空に、吸い込まれるように響いていた。 道尾秀介さんの向日葵の咲かない夏 【中古】 向日葵の咲かない夏 / 道尾 秀介…

昆虫、動物の表現、描写をおすすめ小説から学ぶ

二匹の猫が大きな顔をしている。一匹は、部屋の真ん中に置いた炬燵の布団の上で丸くなっているし、もう一匹は金属製のボウルに顔を突っ込んで、がつがつと餌を貪っていた。 堂場瞬一さんの雪虫より ふと、空を見た。雲ひとつない高い秋空に、トンボが二匹ふ…